2009年3月16日月曜日

なぜ検診?

今日、マンモグラフィの読影をしていたら、ひと目で乳癌とわかる3cmくらいのしこりが…。
触診は別の医師がしていますが、明らかなしこりが触れていました。

こんなしこりを患者さん自身が自覚していないはずはないので、”しこりを触れたから乳癌かもしれないので乳がん検診を受けに来ました”っていうパターンだと思いますが、本当はあまり望ましくないのです。

前にも書きましたが、検診は無症状の人が受けるものです。自覚症状があって、それが心配な場合には、外科外来に受診するのが正しいのです。

検診ではマンモグラフィは1方向(通常は2方向)なので不十分だし、エコー(超音波)検査やしこりがあれば細胞診も必要です。検診として来院した場合には、すぐにそれらの検査ができない場合もあります。

しつこいようですが、症状のある時は、検診ではなく、外科(乳腺)外来に”受診”しましょう。

6 件のコメント:

  1. よくPTAの関係の集まりで、「シコリ?みたいの有るんだけど、どこ行ったら良いかわからない~」「友達が胸に痛みがあってすごく張ってる感じ?などたびたび話題になります。啓蒙って大事ですね。

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  2. いま私たちの病院でも、地域の父母会などに働きかけて啓蒙活動を進めようとしています。
    まずは身近なところから始めていこうと思います。このブログが少しでもそういった方のお役に立てれば良いのですが…。

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  3. 「検診」を勧める事に必死になあまり、自分がシコリを発見して乳腺外科に「受診」した事を忘れていました

    自分だけは大丈夫と思っているひとの為の「検診」ですもんね

    新た気持で頑張ります。

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  4. コメントありがとうございます。
    経験者が一般の方に乳がん検診を勧めてくださることはとても大きな意味のあることだと思います。私たち医療従事者が声を大にして何度も強調するより、ずっと効果があります。
    これからも一緒に乳がん検診の重要性を広めていきましょうね!

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  5. 「これからも一緒に乳がん検診の重要性を広めていきましょうね!」
    嬉しいお言葉ありがとうございます

    昨日ピンクリボン啓発活動へのご協力をお願いしに伺った看護師さんも「患者の声」の影響は大きいと おっしゃっていました。

    専門家の方にご意見を頂きながら
    活動の輪を広めて行きますので
    ご協力お願い致します。

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  6. こちらこそよろしくお願いいたします。
    今年もイベントにはできるだけ参加していくつもりです。

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