2012年8月23日木曜日

乳腺術後症例検討会 22 ”ついに60回!”

月1回行なっている乳腺の症例検討会(病理検査を行なった症例のうち数例を提示)が、ついに今回60回目を迎えました。人間で言うと還暦?です。よくここまで続いたものです。

今回も症例は4例でした。病理診断名としては特に珍しい症例はありませんでしたが、生検痕付近に発生した非浸潤がんの症例は、針生検の組織に炎症所見と非浸潤がんがあったために超音波所見とMRの広がり診断が難しく、非常に興味深く勉強になる症例でした。

今回60回目を迎えたということで、今年(?)60才になって来年定年となるベテラン技師のNさんから、今までの活動を冊子にまとめたいとの提案が出されました。これは少し前にも個人的に打診されていた内容でした。このような活動のまとめは以前から私も考えていて、DVDにでもして技師の教育用に使えないかと考えていたことでした。ただ、具体的に考えるとなかなか簡単ではありませんので棚上げにしていたのです。紙で作るとなると、費用の面などでまた別の問題が発生しますが、なにか良い方法で活動をまとめられたらいいなと思っています。技師さんたちは熱意を持って取り組んでくれそうなので応援したいと思っています。

8 件のコメント:

  1. いつも先生のブログを拝読しています(特にトリプルネガティブ)。トリプルネガティブにおけるPCRの重要性についてのご意見を頂きたく、ここが適切な投稿場所なのかわからないのですが、ここ以外にコメント場所が見つからなかったので一番新しいブログに投稿させていただきます(不適切な場所でしたら申し訳ありません。)50歳TN患者、現在抗癌治療中。当初腫瘍サイズ2cm,リンパ転移ナシ遠隔転移ナシ。EC3週おきx4回終了、現在パクリ6回終了したところ。腫瘍サイズは現在4mmx3mm程度、あと二つある数ミリの”飛び石”を含めても当初と比べ体積比で3%程度にまで縮小しました。伺いたいのはここまで縮小しても、TNの場合、PCRしないとやはり再発率は決定的にあがるものでしょうか。あと6回パクリが残っていますが、パクリのほうがECより縮小率は鈍化しており、PCRまではいかないように思い不安を感じています。その場合はさらに追加して抗がん剤でPCRを目指すべきでしょうか。ご意見伺えれば幸いです。

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  2. >匿名さん
    はじめまして。
    通常の術前化学療法を行なってCRにならない場合にさらに化学療法を追加するという治療方針は標準的ではありません(術前化学療法中に増悪した場合は別ですが)。CRにならなくてもそれだけ縮小すれば手術に踏み切るのが標準的な考え方です。CRになっていないように見えても手術してみたら瘢痕のみでpCRになっていることもないわけではありませんので。
    また、pCRになった場合は予後が良いということはわかっていますが、pCRにならなかった場合に「決定的に」予後不良なのかということに対する答えは難しいです。決定的にという定義にもよりますし。具体的なデータを知ることを望むのであれば主治医にご確認下さい。ただ、データと言っても、かなり縮小した場合とある程度縮小した場合とあまり変化がなかった場合と増悪した場合とでは、当然予後も多少異なるはずですが、そこまで細かく解析した大規模なデータがあるかどうか私は知りません。
    取り急ぎ以上です。

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  3. hidechin先生、お忙しいところ、参考になるご意見をありがとうございました。たしかに、PCRしないと言っても先生が挙げられた4種類がある訳で、違いがあるのも当然ですね。主治医の先生とさらにご相談してみようと思います。先生のブログはいつも具体的で大変参考になりますので今後ともよろしくお願いいたします。

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  4. 先生、ありがとうございました。

    抗がん剤についての質問なのですが、
    これから母が治療していく抗がん剤は
    種類など詳しいことはわからないのですが、
    肺に転移しているものが無くなるまでどの位の割合で治療していくものなのでしょうか?
    転移したものが無くなっても期間を決めて
    抗がん剤を投与し続けるものなのでしょうか?
    抗がん剤を投与した後は必ず具合が悪くなったりしやすいですか?
    (母の担当の先生が母に、髪の毛は大丈夫で
    よと言ってくださったので少し安心している
    ようです。笑)
    専門的な内容ではないので本当に申し訳ないです。
    よろしくお願いします。

    みぃ坊

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  5. hidechin先生、勉強不足でした。
    先生の(再発)のところいろいろ読んでみました。
    とても勉強になりました。
    また、コメントしている方々のも読ませて
    いただきながら、メソメソしていられないなと勇気づけられました。
    母も担当医を信頼し抗がん剤治療にのぞむ覚悟のようです。
    1日でも早く母の不安が解消し笑顔でまた
    普通の生活に戻れるよう願うばかりです。
    変な質問ばかりで申し訳ありませんでした。

    みぃ坊

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  6. >匿名さん
    主治医の先生に疑問点をなんでも話せる状況が一番良いと思いますのでお聞きになってみて下さい。
    それではお大事に!

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  7. >匿名さん(みぃ坊さん)
    お母様が前向きに治療に取り組まれているのはなによりです。順調に経過すると良いですね。
    再発治療をどこまで継続するのか(完全に消えてからも含めて)は決まったものはありません。ただ、転移巣が消えたからすぐにやめて良いというわけではないことは、以前私が書いた記事を読んでいただければおわかりかと思います。
    お母様の治療はまだまだ長く続きますので、あまり焦らずに日常生活を大切にしながら日々を過ごすように心がけて下さい。それではお大事に!

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  8. 先生、いつも温かい言葉ありがとうございます。
    また、いろんなこと教えていただけたらと
    思います。
    お忙しいところありがとうございました。

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