2012年3月3日土曜日

乳がん患者さんのためのアロマテラピー


今までも乳がん関連のイベントなどでアロマテラピーについて触れる機会がありました。ここでも何度か取り上げた「With you HOKKAIDO」でも以前、アロマテラピストの方をお招きして講演をしていただきましたし、昨年、院内で行なった乳がん啓蒙イベントの中でもアロマのご紹介をしていただきました。

ただ、実際の診療にアロマを取り入れるチャンスはなかなかなく、その経験を生かすことはできませんでした。先日は香水に関することを中心に香りについて書いてみましたが、そこに書き込んで下さった方のコメント内容を読ませていただいて、乳がん患者さんの中にはけっこうアロマに興味をもっていらっしゃる方が多いのではないかという印象を持ちました。そこでさっそくご紹介していただいたアロマの本をAmazonで購入してみました。


タイトル:「乳がんの人の心と体に〜素敵にアロマテラピー」(写真)
著者:千葉治子、飯田智子
監修:三上杏平、橋本由佳、霞富士雄、唐澤久美子
協力:Ruban Rose
出版社:保健同人社
価格:1600円(+消費税)


著者のお二人はともに乳がん患者さんで、アロマテラピーインストラクターの資格を有していらっしゃいます。飯田さんは看護師さんでもあります。乳がんの基礎知識から、乳がん診療の各状況に応じたアロマの選択の仕方や効果と注意点などについてとてもわかりやすく、かつ詳細に記述されています。写真もふんだんに使用されており、視覚的にも読みやすい構成になっています。乳がんの基礎知識については恩師の霞先生が監修をされており、なんとなくうれしくなりました(笑)

乳がん自体に対する直接的な効果を期待することはできませんが(抗腫瘍効果のあるアロマも紹介されていますがもちろんエビデンスはありません)、各状況において生じる不安感や不眠、イライラ、悲しみなどの精神面への効果、そして治療によって生じる副作用に対しては補助的な効果を期待できるのではないかと思っています。

アロマテラピーを行なうことは、病院においてはまったく経営的効果はないのかもしれません。しかし患者さんが少しでも安楽に治療を受けられるようになるのでしたらアロマを勉強する意義はあると思います。看護師さんたちの中で一緒にアロマを勉強してくれる人が出てきてくれるとうれしいのですが…。

2 件のコメント:

  1. この本!気になってました~^^

    道新に、掲載されてましたよね。

    アロマテラピィーは、受けたことはないのですが・・

    イライラや、不眠、慢性的痛みなど・・
    効果は、あると、思います!

    私も、イライラに悩まされ~なんだか・・わけもなく。。イライラなんです~(笑)・・

    でも、いい匂いを嗅ぐと、落ち着きます^^

    入浴にも時々、活用しています^^

    本読みますね~^^

    看護師さんが、アロマの知識もっていたら
    心強い!ですよね!!
    期待!します^^

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  2. >ホワイトさん
    イライラは誰でもしますよね。それがいい香りを嗅ぐことで落ち着くなら試してみたくなりますよね。今度患者会でもゆっくり時間をとってアロマの勉強しましょう!

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