「炎症性乳がん」というのは、病理組織学的診断名ではなく、臨床診断名です。ですから、「組織型は硬がんの炎症性乳がん」というように呼ばれます。
炎症性乳がんの臨床的特徴は、乳房の浮腫状の腫脹と皮膚の発赤(橙皮様皮膚 peau d’orange)をきたし、疼痛、熱感がみられることです。進行も早いため乳腺炎と間違われることがあるので注意が必要です。
病理組織学的には、皮膚のリンパ管内にがん細胞の塞栓が見られるということが大きな特徴です。ただし、臨床的に明らかな炎症性乳がんでも組織学的にはリンパ管の拡張のみでその中にがん細胞を証明できない場合もあります。
炎症性乳がんの定義は実は少し曖昧です。現在の乳癌取扱い規約ではTNM分類のところに、「T4d 炎症性乳癌」と書いてあり、その説明に「炎症性乳癌は通常腫瘤を認めず、皮膚のびまん性発赤、浮腫、硬結を示す」と書いてあります(これはUICC分類も同じ)。
では、皮膚所見は典型的な炎症性乳がんなのに、超音波検査で乳腺内に1cmの浸潤巣が描出された場合は炎症性乳がんとは呼ばないのでしょうか?同じく乳癌取扱い規約のT4bには「乳房皮膚の浮腫(橙皮様皮膚を含む)、潰瘍形成および同側乳房に限局した衛星皮膚結節」とありますので、上のようなケースはT4bに入るとも言えますが、これを炎症性乳がんではない、とすることには疑問を感じます。まあ取扱規約に文句を言っても仕方ありませんが、腫瘤を認めるか認めないかが問題なのでなくて、原発巣から離れた皮膚の広範なリンパ管侵襲がこの病態の本体であり治療や予後にも影響するわけですから、腫瘤の有無に関係なく炎症性乳がんと分類すべきではないかと個人的には考えています。
ちなみに、以前は皮膚リンパ管侵襲により上記の特徴を有した乳がんのうち、腫瘤が明瞭でないものを一次性または狭義の炎症性乳がん、腫瘤を伴うものを二次性または広義の炎症性乳がんとして扱っていたと記憶しています。乳腺病理の第一人者である元癌研究会癌研究所長の坂元吾偉先生の著書「乳腺腫瘍病理アトラス」にも、「病理組織学的には乳腺内に明らかな腫瘤状の癌巣がみられないものと、腫瘤状の癌巣形成がみられるものとがある」と書いてあります。またMayo ClinicのHPを見てみても、炎症性乳がんの定義の説明には腫瘤の有無について記載がありません(http://www.mayoclinic.com/health/inflammatory-breast-cancer/DS00632)。NCCNガイドライン2011には「炎症性乳癌は、紅班と乳房皮膚の 1/3 以上におよぶ浮腫(橙皮状皮膚)および触知可能な紅班との境界を特徴とする浸潤性乳癌を有する女性における臨床症候群である。鑑別診断では、乳房蜂巣炎および乳腺炎が含まれる。病理学的には、通常、疾患部皮膚リンパ組織に腫瘍が存在するが、皮膚リンパ組織の関与は、炎症性乳癌の診断にとって必要条件でなく、またそれだけで十分というというわけではない。」と記載されていますが、やはり腫瘤の有無で限定してはいません。また、現在の検査機器は進歩しており、以前では腫瘤を指摘できなかったものが描出可能になってきており、本来必ず乳腺内に浸潤巣があるはずの炎症性乳がんの主病巣が画像的に確認できるかできないかで分けること自体が無意味になってきています。
そこでもう一度乳癌取扱い規約の定義を読み直してみると、「“通常”腫瘤は認めない」と書いています。この書き方であれば、腫瘤を認めてはいけないわけではないようにも取れるのですが…。
こうして考えると、主病巣が直接皮膚に浸潤して皮膚が浮腫状に肥厚した場合は除外されるのは当然ですが、主病巣が皮膚から離れていて、高度の皮膚リンパ管侵襲による浮腫状の肥厚を呈した状態を炎症性乳がんと呼ぶ、と定義した方がすっきりするのではないかと個人的には思います。
38 件のコメント:
またまたまた(3回目)投稿さえていただきます。某県のものですが、
今回の定義読ませていただきまして、この間ある病院の先生(乳腺専門医)と話して二人で考えたのと同じ感じと思いました。私達の問題はTIS0期=0期=DCISと言えるのか?ということに対して考えました。厚労省の統計が新しく変わってH23年度よりしなくてはならなく、乳がん取り扱い規約とにらめっこしたのを思い出しました。二人で考えた結果は、必ずしも=でないとなりましたが...先生のご意見も聞きたくなりました。よろしかったら考えを書いていただけたらありがたいです。
>匿名さん
ご質問の意味がよく理解できないのですが…。
0期はTisN0M0でこの中にはDCISとLCIS、乳頭に限局したPagetが含まれ、いずれも非浸潤がんです。術前にDCISだと判断して術後に微小な浸潤がんだと判明したものについては、T1micやT1aなどに訂正できることになっています。
もしご質問の意味が0期でも遠隔再発が0%ではないので0期全てが非浸潤がんではないのではないか?という意味でしたらその通りです。つまり、このような再発した症例は正確には非浸潤がんではなかったのに、切り出し面に微小浸潤部分が出て来なかったために浸潤がんを非浸潤がんと診断してしまったということになります。ただこれは病理診断の限界による判断の誤りということですので、0期イコール非浸潤がんではない、というのとは少し違うように思います。
↑すみません。言葉足らずというか、あまり長く書けないと思い...
結果的に先生のかかれた通りに落ち着いているので、同じ意見になるのですが、検診結果通知にて、病院から送られてくる内容で、tis、0、Ⅰ、Ⅱ..の順番にしかもその内容でしか結果が返ってこなく、中にDCISと書かれているのもあり、これは上のどれに当たるのか?という問題がありまして、そこから始まった話でした。病期分類とTMN分類を混ぜて作ってしまっていることが間違いの原因ですよね。変な質問ですみませんでした。
>匿名さん
tisはDCIS(とLCIS…これ単独で診断されることはきわめてまれなのでほとんどDCISと同義)のことです。現在の規約では、TisN0M0が0期です。昔の規約では、T0N0M0(血性乳頭分泌などで発見された腫瘤を認めないがん)を0期としていた時代がありました。この中には病理学的に非浸潤がんも微小浸潤がんも通常の浸潤がんも含まれました。当時は病理結果で病期を変更しなかったため、このような状況だったのです。現在も基本的には病理結果で病期は変えないのですが、微小浸潤、非浸潤がんについては病理結果を見て決めることになっているのです。詳細は乳癌取扱い規約をご参照下さい。
hidechin先生
以前にも何度か相談させていただいた者です。
東北地方の大震災から1ヶ月がたちましたが、
あれから1ヶ月の間、インターネットを見ることも、音楽を聴いたり本を読んだりすることもできず、先生のブログもずっと見ていませんでした。
テレビや新聞の報道で、あまりにも悲惨な状況を目の当たりにしてしまうと、
私のような癌患者がこんなことぐらいで悩んでいるのは罪?と思ってしまうほどで、
なんとなく、「つらい」とか「しんどい」とかそういう不平不満を口にできなくなり、苦しい思いでした。
あの地震の数日後にも化学療法の点滴を受けに、病院に行っていたのですが、
被災地ではお医者さんも薬も不足していて大変なのに、私はこんな恵まれた環境にいていいの?とさえ思えて、なんだかそれが逆につらかったんです。
ホルモン剤を飲んでいるせいもあり、軽い「鬱」のような状態なのかもしれません。
今日、やっと久しぶりに先生のブログを見る気持ちになり、今までの記事を読ませていただきました。
すると、先生の適切なご意見や、同じようなことで悩み苦しんでいる患者さんがいらっしゃることなどを読んで、勇気づけられたような気がしました。
いつも、先生のブログに助けられることがよくあります。
これからもどうぞ続けてくださる様お願いいたします。
何だかとりとめもなく、意味のない内容ですみません。
誰かに聞いてもらいたくてコメントしてしまいました。
(記事に関係なく不適切でしたら削除してくださって構いません)。
>ミチさん
コメントありがとうございます。
ミチさんが感じたことはきっと多くの人(がん患者に限らず私もですが)が思ったことだと思います。
今までなにげなく感じていたことがとてもありがたく貴重なことなんだとあらためて思いましたよね(水や電気、寝る場所があることなど)。私もこの1ヶ月、被災地の出来事は他人事とは思えなく、毎日ニュースに釘付けでとても悲しい日々でした。そして原発の問題も含めてまだ多くの課題が山積みです。
被災地以外の私たちが何をすべきかを考え続けることがこれからますます重要になってくるのだと思います。
はじめまして。
母(67)に乳癌の疑いがあり、ネットでできるだけ色々と思い調べているうちにたどり着きました。
唐突に申し訳ないのですが、ご意見をお願いいたします。
20数年前にやはり乳癌(良性初期)で左乳房を切除手術をしました。大人しい癌だからと数年前からは年に1度の検査にしていましたが、去年の震災で大切な親戚や妹や姪やその子たちを亡くし、毎日泣き暮らしていました。残された縁のあるみんなにやれることは全てやらねばといった感じで心身ともに疲れていたのですが、春頃から右胸に違和感と傷みがあったようで、検診の際にもそのむねをつげたようなのですが、大丈夫と言われました。
そして、今日、やはりおかしいと病院へ行ったところ、超音波検査にて乳癌だろうと言われ、来週細胞診をすることになりました。
おそらく入院して手術しないといけないだろうが、細胞診の後に判断とのことです。
母の右胸を見たら、外側の上部分に目立って
えくぼのような症状がはっきりわかります。でも、赤みとかそういった色の変化は確認できません。
しかし、症状で検索すると炎症性乳癌と出てしまいます。
炎症性乳癌以外でもえくぼの症状がでる場合はあるのでしょうか?
以前乳癌になった時は、極度のストレスが原因のひとつであろうと言われました。
今回は、突然の大きな悲しみで一時は自暴自棄になりかけたので、そういったことも心配です。
まとまりない長文で、申し訳ありません。
>あゆさん
はじめまして。
大震災で心労が重なった中での今回のお母様の発病はご家族としてもとてもお辛いことと思います。
詳しい検査結果などがわかりませんので参考程度のお話になりますが、あゆさんの書かれた症状からは炎症性乳がんではないと思います。
典型的な炎症性乳がんは、しこりを作らず、皮膚の発赤と肥厚をきたすことが特徴です。みかんの皮のように毛穴が目立つような感じです。
一方、えくぼ症状というのは、その下に皮膚を引っぱるような腫瘍があることを意味しています(硬がんが典型例です)。ですから、はっきりした腫瘤を伴わないという、狭義の炎症性乳がんとは言えません。また、皮膚の発赤や肥厚がなければ広い意味での炎症性乳がんでもありません。えくぼ症状は普通の乳がんでよく見られる代表的な所見なのです。
取り急ぎ以上です。早期だと良いですね。それではお大事に。
ありがとうございます。
最初の癌のしこりは、米粒ほどの大きさで表面上も何も変化がなかったのですが、今回は大きく目立つえくぼと前回とは明らかに違う大きさのしこり(マンモ計測で直径1.5cmとのこと)だったので、とても怖かったです。
でも、おかげさまで少し安心できました。
火曜日の細胞診の結果を待って、表面上だけでなくちゃんと落ち着いて母をフォローしたいと思います。
>あゆさん
えくぼ症状があると進んでいると思うかもしれませんが、1.5cmならT1という状態です。他に転移がなければⅠ期です。進んだ状態と言うわけではなく、むしろ定義上は早期の範疇ですのであまり不安になりすぎないようにして下さいね。治療が順調に進むことをお祈りしています。
はじめまして。
この夏乳癌になった39歳の心配性な性格の者です。
乳癌になってから先生のサイトを参考にさせていただくことが増え、いつも心の支えになっています。
こんな素敵なサイトの運営、本当にすごいです。
本日は初めて投稿させていただきます。
●自分は、今年の7月に広範囲の非浸潤癌が見つかり、9月に左乳房を全摘出しました。
●病理検査の結果=断面陽性と出て、再手術を10月に受けました。
●再手術後の病理検査の結果で、1.2mmの非浸潤癌(内0.5mm浸潤巣あり)が残っていたことがわかりました。
●ホルモン剤の服用を推奨され、昨日から副作用にドキドキしながら勇気をもって開始いたしました。
最初は非浸潤癌と言われて安心していましたが、結果的に微小浸潤部分があったと聞いて、将来的に遠隔転移しないかとすごく心配です。
癌がコメドタイプでした。
副作用が酷ければ、ホルモン剤を飲まなくても良い(無治療の判断をされるドクターもおられると主治医から伺いました)とも言われていますが、自分ではホルモン剤をこのまま続けていいかどうか、判断に迷っています。
先生のご意見を伺えるなら、とてもありがたいです。もし可能でしたら、よろしくお願いいたします。
>匿名さん
はじめまして。
comedo typeのがんの場合は、もともと悪性度が高いことが多いので、特に広範囲であればあるほど画像上や針生検などで非浸潤がんを疑っていてもどこかに浸潤部分を伴っている可能性が高いのです。しかし匿名さんの場合は幸い0.5mmとほんのわずかですから、どうしてもホルモン療法が副作用で継続困難な場合は無治療という選択もあり得るとは思います。ただ、切除した乳腺をどのくらいの間隔でどの程度切り出して観察した上での浸潤部分0.5mmという診断なのかにもよります。あまり細かく切り出していない場合には、切り出していない他の部分にもう少し大きい浸潤部分が隠れている危険性があるからです。そのあたりを確認した上で無治療の選択を考えるべきだと思います。個人的には可能であればホルモン療法をしておいた方が良いとは思います。
取り急ぎ以上です。それではお大事に。
先生、こんなに早くご返事をいただけるなんて、すごくすごく感動しております。
誠にありがとうございます。
(見ないですが、今、パソコンの前で深く頭を下げております。)
まずは、ホルモン剤を頑張って続けてみようと思います!
先生に背中を押していただきました!!
頑張ります!!
すみませんが、自分の中で安心を高めたく、次の質問について先生のご経験値の中で、可能な限りご意見を頂戴できましたら、大変ありがたいです。
●初回の手術も、今回の手術も、5mm単位での切り出しによる病理検査を行ったと聞いております。これは、細かいのでしょうか?
●また、もっと細かく切り出して病理検査をして欲しいというようなオーダーは、一般的に病院にお願いすることは可能なのでしょうか?(例えば別途費用がかかったとしても)
●私のような状態にて、遠隔転移・再発というケースは可能性としては高いのでしょうか?
●病理検査の結果をあまり詳しく教えていただけない病院なのですが、これは要求しても良いものでしょうか?
先生のご経験値から見て如何ですか?
私は初回手術後に放射線治療を推奨されていましたが、あえて再手術を選びました。
もし放射線を当てていれば二度目の手術で見つかった浸潤巣は発見できなかったこととなり、そのままならば「知らぬが仏」で、非浸潤癌の診断でございました。
今一番恐れているのは、遠隔転移です。
それが怖くて眠れない日々です。
もしお時間許す限りでご意見頂戴できますなら、よろしくお願いいたします。
ご多忙の中、お手を煩わせ、申し訳ございませんが、生まれて間もない赤子がおり、自分が後何年くらいこの子と一緒にいられるのか、そればかりが心をよぎります。
ご指導よろしくお願いいたします。
>匿名さん
ご質問にお答えいたします。
・乳房全摘した標本を5ミリで全割してくれる施設はそう多くはありません。ですから十分に細かいと思います。
・さらに細かく切ることはお金を出せばしてくれるかもしれませんが、必要はないと思います。なぜなら5ミリ全割標本の検索でその結果でしたら、仮に他に浸潤がんが隠れていても5ミリ以下の可能性が高いと推測されますので治療方針に変わりはないと考えるからです(浸潤径0.5mmならT1mic、5mmならT1aですがともにStage1の中でも非常に再発率が低い状態です)。
・5ミリ全割でT1micであれば、遠隔転移率は非常に低く、その予後は非浸潤がんに近いと言われています。5ミリ以下の浸潤径でなおかつホルモンレセプターが陽性であればホルモン療法のみという方針には変わりはなく、予後も非常に良いことが推測されます。もちろん再発の可能性は0%ではありませんが、私でも匿名さんのようなケースではホルモン療法のみをお勧めすると思います。
・病理結果のコピーを要求することは可能かと思いますが、判断は医師によって異なるかもしれません。私は希望すればお渡しはしますが、ほとんど医学用語(略語も多いです)ですので、患者さんにはその内容をわかりやすく書き直したものをお渡ししています。
取り急ぎ以上です。ご自分のお気持ち(再発が心配なこと)をもう一度主治医によくお話ししてみることをお勧めします。それではお大事に!
先生、ご多忙の中、大変わかりやすいご説明を本当にありがとうございました。
深く、深く御礼申し上げます。
アドバイスを頂戴したとおり、主治医に再発についての不安を話ししてみます。
ホルモン剤については、勇気をもって挑戦していく考えが心の中に強く根付きました。
念のため婦人科健診もきちんと受けながら、できることを精一杯進めて参ります。
これからも、先生のブログのファンの一員として、勉強を続けさせていただきます。
朝夕とても寒くなって参りましたので、先生もお体を大切になさってください。
本当にありがとうございました。
いっぱいいっぱいの感謝です。
>匿名さん
ありがとうございます。
それではお大事に!
こんばんは。22日の朝から急に左胸が全体的におわんのように硬く張り、若干の痛みがありました。一週間ほど様子を見ましたが、胸が赤く、胸に熱がありました。
病院では経過から、おそらく、乳腺炎だとはおもわれるが、炎症性乳ガンの可能性があるといわれ、早急にマンモ、CT、MRI、生検しましたが、精度が低くて、診断がつかないということです。
抗生物質を4日飲んだ時点で、血液検査ではかなり落ち着いて、赤みもなく、固まり自体も上半分程度になりました。
炎症性乳ガンなら、抗生物質でこんなにはやく改善しないとのことで、先生も診断を確定できないようです。
今度はマンモ生検と精度をあげたMRIとをするとのことですが、これは、どちらの可能性が高いのでしょうか?
また、治療にはいつくらいからどのようにはいるのでしょうか。
主治医は、胸の固まりは引いてはいるがまだあるのが気になり、原因もわからないといっています。
お忙しいところすみませんが、回答をお願いします
>匿名さん
はじめまして。
申し訳ありませんが、診察もせず、検査も見ていない状況では、主治医の先生以上の診断をすることは不可能です。ご了解下さい。
年齢、授乳の有無の記載がありませんのでなんとも言えませんが、ひとつだけ言えるとしたら、授乳期なのであれば乳腺炎でも矛盾はしないと思います(もちろん100%炎症性乳がんは否定できませんが、炎症性乳がんが抗生物質ですみやかに改善することは通常ありませんので)。もし授乳期ではなく、一定以上の高齢なのであれば、炎症性乳がんの可能性も考えて、より慎重に検査を勧めるべきだと思います。
取り急ぎ以上です。お役に立てなくてすみません。
早々のお返事ありがとうございます。
私は37才の、未出産です。あまりない例だということで、主治医も戸惑われていました。
データのないなかでのご回答、ありがとうございました。
検査結果がでるまで不安ですが、前向きにがんばります。
>匿名さん
良い結果であることをお祈りしています。
お大事に。
はじめまして。31歳の産後1.5カ月で、ほぼ母乳で育てている者です。
7月26日、27日に左の乳房の外側の下のあたりにしこりと痛みがあり、乳汁が溜まっている感じだったので、授乳時ほぐしながらあげました。すると症状は改善されました。しかし、27日に左の乳房の外側の下あたりに100円玉くらいの薄い発赤があることにきづきました。痛みや熱感、しこりはありません。ネットで調べると炎症性乳癌という項目も目にし、不安になりました。私の母親が乳癌で手術をした経緯があるので余計に不安です。。
数日前のしこりや痛み時にほぐしたことが影響してるのかとも思い、1週間ほど様子をみてみようかとも思いますが、癌で進行することを考えると早く受診したほうがいいのかとも思い悩んでいます。1週間ほどでしたらこのままの症状だったら様子をみても大丈夫ですか?
>匿名さん
はじめまして。
実際に見ていないので炎症性乳がんかどうかについては診断はできませんが、1週間様子をみることは通常は可能です。ただここに書き込むほど不安なのでしたら早く受診する方が良いと私は思いますよ。
お返事ありがとうございます。
早めに受診をしようと思います。
ありがとうございました。
>匿名さん
何ともなければ良いですね。
それではお大事に。
はじめまして。41歳です。どこからかいていいのかわらないです。
始めにいった乳腺外来で乳腺炎しこりはあるけど異常はいといわれました。しかし熱が下がらず、総合病院を紹介されました。
抗生剤を投与しても、相変わらず熱は40℃ちかくでたりしています。先生もCTやマンモグラフイーの検査で、しこりの検査をしたり、熱の原因を調べてくれていいます。
しこりが急に大きくなったのと熱が下がらないので、炎症性乳癌を疑われています。
炎症性乳癌は、高熱がでるのでしょうか?
胸も少し赤くなってきています。真っ赤ではありません。
腫れも多少あったのですが、抗生剤のお陰か腫れはひいてきました。
脇のリンパもはれています。
CRPが20という値を示しているので、どこかに炎症があるので熱が出ているのかと思っていたのですが、勘違いだったのでしょうか?
炎症性乳癌の成長は早いのでしょうか?3ヶ月ほどでにぎりこぶしくらいのおおきさになりました。
エコー所見で歯炎症性乳癌の判別はむずかしいのてしょうか?
細胞診の結果まちになって不安で仕方ありません。
よろしくお願いいたします。
>匿名さん
はじめまして。
私は実際に診てはいませんので診断について軽々しいコメントはできません。担当医からの説明をまずはよくお聞きになって下さい。その上で納得できないようでしたらセカンドオピニオンを希望するのも一つの方法です。
なお、炎症性乳がんでは通常は高熱は出ません。CRPも上がったとしても軽度です。それだけ高熱が出てCRPも上がっていれば普通はまず第1に乳腺炎を考えるのではないかと思います。
細胞診で結果がはっきりしなければ腫瘤もしくは皮膚の生検やリンパ節の細胞診などを考慮するのではないかと思います。繰り返しますがまずは担当医からきちんと説明を受けて下さい。
それではお大事に。
忙しいなか、お返事ありがとうございます。
胸の赤みも、でたり、おさまったり。
細胞診の結果をまち、セカンドオピニオンもうけたいとおもいます。
ありがとうございました。
はじめまして。
31歳の女性。10歳と3三歳の子供がいます。
先週の木曜日から左胸の上部内側に痛みがあり、以前反対の胸で乳腺炎になり切開した経験があるので、乳腺炎なら早めに抗生物質を飲んだろうがいいだろうと思い、
乳腺外来を受診しました。
受診した時点で触ると痛み皮膚がピンク色になりしこりのようなものもありました。
エコー検査をしていただき、膿みはたまっておらず、皮膚が厚くなってるだけでただ炎症してるだけで、どうしてこうなってるのかわからないと言われました。
私自身肥満体型なので、糖尿病かもしれないから、その検査をしてもらってくださいと言われ、抗生物質を3日分もらいその日は終わりました。
次の日に高血圧で薬をもらっている内科の病院で血液検査していただきました。
二日後に結果がでて、血糖は190でお昼食べて二時間後に血液とったから少しは高い値だけど、正常値よりは高いと言われました。
ただすぐに薬を飲むほどではないと言われて、まずは食生活の改善とダイエットを頑張って、また二ヶ月後に検査しましょうと言われました。
その間も抗生物質飲んでいましたが、腫れと痛みは少しずつよくなっていましたが、まだしこりはあって飲みきった頃にもう一度乳腺外来を受診しました。
もう一度エコー検査をしていただき、痛いしこりのところに黒い丸い影が映りました。
大きさは7センチくらい。
悪いものではないような気がするけど、針指して抜いてみようと言われて、エコーで見ながら針を指し抜いたら膿がたくさん出てきました。胸全体がなんとなく黒っぽくなってるのは全部膿みなのかもしれないと言われて丸く映っていたところはすべて抜いたけど、もう少し抗生物質飲んで様子を見ようと言われました。
翌日に、今まではさわらないと痛くなかったのにジンジンと痛むことがたまにあって、先生には膿が抜けたからガンでは無いよとは言われたのですが、インターネットなので炎症性乳ガンの言葉を目にしてから不安で気になりましたのでこちらに書き込みさせていただきました。
大変長文になり申し訳ありませんが、ご意見いただければ幸いです。
よろしくお願いします。
>匿名さん
はじめまして。
私は実際に診察しているわけではありませんので無責任に診断するわけにはいきません(トップページの注意事項をご参照下さい)。匿名さんが記載された内容と経過からは乳腺炎(乳腺膿瘍を伴った)としてまったく矛盾はないと考えますがもちろん断定はできません。ただ実際に診ているDrがそう診断されているのでしたら信頼すべきだと私は思いますが…。どうしても不安ならセカンドオピニオンを申し出てみても悪くはないと思います。
なお糖尿病の可能性がある血液結果だと思いますが、糖尿病は乳腺膿瘍のような感染症を起こしやすいのでご注意下さい。
以上です。
ご意見ありがとうございます。
とても参考になりました。
現在は痛みも少しずつ収まってきているような気がしますが、少し痛いだけで不安になってしまっていて過剰反応しすぎのような状態です…。
もうひとつだけ伺いたいことがあるのですが、
二回目の診察の時に薬飲んで様子見てと言われたのですが、どの程度の期間様子を見て判断したらいいでしょうか?
今は赤みはほとんどなくなりましたが依然しこりはそこままです。
しこりが消えるまではだいぶかかるのでしょうか?
お忙しいところ大変申し訳ありませんが宜しくお願いいたします。
>匿名さん
繰り返しますが、私は画像も見ていませんのでしこりが消えるまでの時間に関してはお答えしようがありません。様子をみる期間については、抗生物質を飲み終わった時点でまだ気になることがあるなら診てもらうのが良いと思います。もちろん内服中に悪化がみられたときは早めに受診して下さい。以上です。
はじめまして花ともうします。
気になる症状、炎症性乳ガンのことを検索しているうちにこちら事を知りました。
38才、6カ月の初妊婦です。以前から乳腺症があり他院の健診で今年3月に、エコー、マンモグラフィをしていました。
二週間前に左乳房下部に強い赤み、全体にうっすらと赤みがあり、張った感じ、腫れがあり、触ると痛みもありますが、そのいたみは、右乳房を触ったときとあまりかわりありません。
発熱もありません。
右乳房は、とくに赤くなったり、腫れたりしてません。
三日ほど様子をみましたが変化なく、乳腺外科受診し、細胞診をし結果は問題なしでした。妊娠中でオッパイをつくっているから乳腺炎みたいなもので、細胞診したときも、オッパイが引けてきたといわれました。妊娠中なのでなるべく抗生物質を使わず様子をみるよういわました。
しかし、左乳房の赤みが強くなったようにみえ、三日後再度受診し、別の医師が診察してくれ、バイ菌が入ったのかもということで、炎症反応をみて、それで反応があれば乳腺炎だからと。
二日後に受診し、結果はcrpマイナス、白血球7000台と、炎症反応ありませんでした。
その日の診察では左乳房の赤みが軽減してるから炎症性乳ガンじゃないといわれましたが、心配で翌日受診し、針生検しました。
炎症性乳ガンの診断には、皮膚生検をすると思っていたのですが、針生検でも、同じ位わかるといわれ、結果は、あと一週間くらいででます。
私としては、赤みはあまりかわりなくみえ、乳輪下方の皮膚が少し硬くごわごわしたかんじがあり、心配です。皮膚がオレンジの皮のようにはなっていません。
そこで、質問なのですが、
1、炎症性乳ガンは、針生検で検査をして必ずわかるのでしょうか。やはり、皮膚生検をしたほうがはっきりわかるのでしょうか。針生検をしたその組織に異常がなくても、皮膚生検で、悪性というのがあるのでしょうか。
2、炎症性乳ガンは、乳房に赤みがでるなどの症状がでてからどのくらいの期間でオレンジのような皮膚になるのでしょうか。
3、妊娠中の乳房の赤みや腫れが軽減しない場合、どのように考えればいいのでしょうか。
何度もすみません。花ですが、質問の追加よろしいでしょうか。
4、炎症性乳ガンは確定診断されるまで時間がかかるときがあるとのことです。
これは、皮膚生検をしても陽性とでない部位があったりして、様子をみる期間があるためですか?それとも、乳腺炎だろうということで生検をするのが遅くなるからですか?色々な検査をしても、症状が軽い頃にはがんと証明されるものはでないものなのでしょうか?
疑問に思い、質問させていただきまし。お忙しいなか申し訳ありません。
>匿名さん(花さん)
はじめまして。
答えられる範囲内でお答えします。
1.現在の乳癌取扱い規約上では炎症性乳がんは明らかなしこりを作らずに特徴的な皮膚の発赤・肥厚で診断される乳がんのことを言います。ただ乳腺内にしこりを作って炎症性乳がん様の皮膚所見を呈する場合があり、これを以前は広義の炎症性乳がんと呼んでいました。このようなケースでは乳腺内のしこりの組織診で乳がんと診断可能です。一方、炎症性乳がんの皮膚生検でがん細胞が証明される確率は高くはありません。ですから乳腺内に怪しい病変がある場合はこちらを生検する方が診断率は高くなります。もし乳腺内の病変の生検で悪性所見がなければ、必要に応じて皮膚生検をすることになると思います。
2.これはなんとも言えません。皮膚の肥厚が先、もしくは皮膚の肥厚と発赤がほぼ同時に起きる場合が多いと思いますが、はっきりとした時期を患者さんが覚えているわけではありませんので詳細なデータはないと思います。発赤のみでオレンジの皮のような皮膚肥厚をきたしていなければ、普通は第1に乳腺炎を考えると思います。なぜなら炎症性乳がんの原因は、皮膚のリンパ管が閉塞することがきっかけだからです。そのことによってリンパ流が阻害され、皮膚が厚くなり、そして炎症を起こしたような赤みが出てくるのが普通だからです。
3.これは何らかの原因で流れが悪くなった乳管の閉塞が解除しづらい環境があるからだと思います。たとえば陥没乳頭があるとか、一度起こした乳腺炎で乳管が狭くなったなどが考えられます。
4.炎症性乳がんの診断に時間がかかるケースのほとんどは、患者さん自身がしこりを感じるわけではないので乳がんだとは思わなかったということによるものと思われます。もちろんその中には、受診したけど乳腺炎と最初は診断されてしまったケースもあると思います。皮膚生検の陽性率が低いこともその原因の一つかもしれません。
繰り返しになりますが、典型的な炎症性乳がんは、乳腺内にしこりを作らず(生検で診断がつきにくい)、皮膚生検の陽性率も高くないため、確定診断に悩むケースはあると思います。しかし、典型的な炎症性乳がんは見ただけでだいたい診断がつきますし、そのようなケースでは、リンパ節転移が明らかだったりするのでそちらの生検なり細胞診で診断がつくことが多いと思います。そうなる前の早期の炎症性乳がんを診断することは実際はなかなか難しいケースもあります。ですから花さんの場合も検査が陰性だったとしても炎症が引けるまでは慎重な経過観察は必要だと思います。
以上です。
花です。
先生、お答えありがとうございました。
針生検の結果が何もないことと、症状がひけるのを祈るばかりです。
もし、針生検で何でもなければ、安心しなさいといわれています。しかし、やはり症状が軽減しない限り安心はできないのですね。
すみません、もう少し教えてください。
1の必要に応じて皮膚生検をすることになると思います。というところですが、針生検で陰性なら安心しなさいといわれていますので、医師が炎症性乳ガンではないと強く思っていればその検査はしてもらえない可能性が大きいですよね。
もし、今回の針生検で陰性なら、再来月には里帰り出産予定のため里帰り先の病院で経過観察してもらおうと考えています。
そのため1ヶ月ほど期間があくとおもいますが、通常どのくらいの間隔で経過をみるものなのでしょうか。
大変申し訳ありませんが、教えていただけるとありがたいです。
>匿名さん(花さん)
炎症性乳がんは考えにくいと判断した場合は皮膚生検までしないこともあると思います。それはその医師の判断によると思います。
経過観察の期間は特に決まっているわけではありません。実際に診ていないのでなんとも言えませんが、多少でも炎症性乳がんの可能性があると考えた場合は、私なら1ヶ月後に再診を指示します。もしその間にまったく症状がなくなったら受診はキャンセルしても良いですし、逆に所見が強くなるようなら早めに受診するようにということも併せてご説明します。
以上です。
花です。
お忙しいなかお答えいただき感謝します。
オレンジの皮のような皮膚にはなっていないと思っていましたが、乳輪の皮膚が硬くなり、多少ぼこぼこしたかんじがでてきていますので、これがそうなのかな。などとおもい、不安な気持ちで結果をまっています。
質問にお答えいただき、本当にありがとうございました。
>匿名さん(花さん)
もし変化が現れたのでしたら次回受診の時に針生検の結果によらずもう一度診てもらって下さい。
それではお大事に。
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