2012.9.28に、ブレスト・インプラント(シリコンゲル充填人工乳房)とティッシュ・エキスパンダー(皮膚拡張器)が薬事承認されました。これに先立って設立された「日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会」がガイドラインを策定し、2013.2に日本乳癌学会と日本形成外科学会の承認を得ました。これによってようやく上記医療機器使用の保険適応承認が間近となったのです。
ところがこのガイドラインを読んでみると、これらの医療機器を使用するためにはけっこう条件があることがわかりました。
主な内容は、
①責任医師:乳腺専門医または形成外科専門医で、かつ同学会に所属し、同学会主催の講習会(3年に1回必要)を受講していること。
②実施医師:乳腺専門医または形成外科専門医、およびその指導下で研修を行なう医師で上記講習会を受講していること。
③実施施設:一次再建は、①を満たす形成外科医専門医が所属(常勤、非常勤)し、①を満たす乳腺専門医が1名常勤していること、二次再建は、①を満たす形成外科専門医が常勤し、乳腺専門医との連携が取れていること。
です。
詳細は「日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会」HPのガイドラインのページの中に(http://jopbs.umin.jp/guide.html)PDFファイルがありますのでご参照下さい。
このガイドラインを読んで、ただちに院長に掛け合って研修会の参加を認めてもらいました。
問題は、③です。私たちの施設には形成外科医がいません。二次再建は無理でもせめて一次再建ができるように非常勤でも良いので形成外科専門医を探さなければなりません。このままではN先生がせっかく研修してきたのに無駄になってしまいます。そこで院長の許可を得たのでさっそくD病院のE先生にメールで打診してみました。ただどの施設でも条件は同じなので、E先生をはじめ形成外科医の奪い合いになるかもしれません。間に合うと良いのですが…(汗)。形成外科専門医が少ない現状ではなかなか難しい問題ですね…。
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