2012年9月21日金曜日

季節の変わり目

食欲の秋、芸術の秋、スポーツの秋、そして天気が変わりやすい秋がやってきました。

今朝、Tシャツで外に出たら久しぶりにひんやりしました。夕方も6時にはかなり暗くなっていて、つい先日まで真夏日が続いて暑かったのが嘘のように急激に秋の気配を感じました…。私は夏が大好きです。汗だくになっても全然平気です。秋になるとすぐにあの嫌な冬がやってきます。吹雪の通勤を考えると憂鬱になります(泣)。

季節の変わり目は体調を崩しやすいとよく言われます。ネットで調べると季節の変わり目は気温が急激に変化するので自律神経の調子が悪くなるからだと書かれているものが多いようです。ふむふむ…。

それとは別に、低気圧などが近づくと関節痛などの痛みが悪化することは昔から知られています。気圧が下がることによって関節周囲の組織がむくむこと、それによって関節液がしみ出す量が増えることが原因である、と書いている情報もありますが、どの程度根拠があるのかは不明です。しかし、理屈は抜きにしてもアンケート結果などからは自覚症状的には間違いなく低気圧が近づくと痛みは悪化する人が多いようです。

こうやって考えてみると乳がん患者さんへの影響もありそうですね。乳がんの手術を受けた、再発を宣告された、抗がん剤治療で副作用に苦しんでいる、ホルモン療法で更年期症状が出ている、など、自律神経に悪影響を与える状況が起きやすい中で、季節の変わり目による影響が加わると体調は悪化しやすいかもしれません。また、アロマターゼ阻害剤を内服中の患者さんやタキサン系抗がん剤使用中の患者さんは関節痛を伴いやすいのでこの時期は要注意ですね。痛みが悪化するようなら鎮痛剤を少しの間でも併用するのが良いかもしれません。そのうち気候が落ち着いたら症状は軽快するかもしれませんから。

さて、秋が近づくとともに野球もいよいよ大詰めです。巨人ファンのみなさん、優勝おめでとうございます。でも個人的にはセリーグはどうでも良いです(笑)。ファイターズは今日は絶対勝って欲しかったのですが残念ながら吉川投手で勝ちを落としてしまいました(泣)。まあずっと頑張ってくれていた吉川投手ですから、たまにはしかたないですよね。明日からは総力戦でなんとか西武に勝ち越して優勝に近づいて欲しいものです(他チームのファンのみなさん、千葉ロッテファンのG先生、すみません…笑)。

今日はあまり乳がんと直接関係ない話が多くなってしまいました。いずれにしてもこれからの季節、体調管理には十分に気をつけましょう(”食欲の秋”にも要注意!)!

2 件のコメント:

arigatou1959 さんのコメント...

質問お願いします。つい最近『乳がんと牛乳』という本を知り、まだ、読んではいませんが、関心を持ちました。調べていてこちらのブログに来ました。乳がんと牛乳の関係は、はっきり証明されたものではないかもしれませんが、思いついたことがあります。大人の女性で毎日のように確実に牛乳を飲んでいる職業の人たちがいます。給食のある小・中学校の教員です。もし、乳がんを発症する頻度が他の職業の人たちより多いとすれば、関係が疑われます。hidechin先生は、患者さんをたくさん診られていて、小・中学校の女性教員に乳がんが多いと感じられたことはありますか。回答よろしくお願いします。

hidechin さんのコメント...

>arigatou1959さん
はじめまして。
私が関わってきた乳がん患者さんの中で小中学校の教師の方は記憶の中では1人だけだと思います。他の職種に比べると思いのほか少ないような気がしますが、このような疫学研究は偏りがないように調査しなければ無意味ですし(教職員がかかりやすい医療機関があるかもしれません)、教師が他の職種より乳製品を多く摂取しているかどうかも断定はできませんので、この観点から関連性を論じるのは難しいと思います。例えば酪農家は給食を食べる教師以上に牛乳を多く摂取していると思いますが、特に乳がんの発生が多いという話も聞いたことはありません。まあ都市部の人は牛乳として以上に加工品としての乳製品を多く摂取していますから、牛乳悪者説を主張する方達はむしろこちらを問題にしているのだと思いますよ。
本当に乳製品が乳がんの発生に悪影響を与えるかどうかを調べるためには、乳製品を摂取する群としない群に分けて乳がん発生率を調査する大規模で正確な前向きの比較試験を行なうか、乳がん再発患者さんに乳製品の摂取を禁じる群と禁じない群に分けて予後に差が出るかを調べるしか決着法はないように思います。