2010年12月22日水曜日

FDAがアバスチンの乳がん適応申請を却下(続報)

以前ここでも書きましたが、2010.7にFDAの抗悪性腫瘍薬諮問委員会が進行性乳がんに対するアバスチンの承認を審議し、12対1で取り消しを可決した(http://hidechin-breastlifecare.blogspot.com/search/label/乳癌の治療最新情報)のを受けて、今回最終的なFDAの方針が発表されました。

これによるとFDAはアバスチンについて、乳がん治療薬としての適応症を除外する方針を決めたとのことです。欧州でも乳がんに対しての処方選択肢が縮小(パクリタキセルとの併用のみ可)されるそうです。

いずれも治験で有意な延命効果や安全性を確立できなかったためですが、ロシュは米国での乳がん適応の取り下げには応じないようです。日本でも中外製薬が乳がんの効能追加を申請中ですが、今後の認可はどうなるのでしょうか?先日製薬会社に確認したところによると、今のところは承認申請の取り下げも却下もないようです。

再発乳癌に対する新しい薬は喉から手が出るほど欲しいですが、非常に高価ですし、消化管穿孔などの重篤な副作用もある薬剤ですので、効果が十分に上回らなければ認可すべきではないと私は考えています。

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