2017年1月29日日曜日

Advance Care Planning(ACP)学習会

昨日、E社主催のACP学習会に行ってきました。

ACPとは何か?
簡単に書きますと、病状が進んで万が一、自分の意思表示ができなくなる前に、自身の大切にしているもの、生き方、治療内容、そして最後のケアなどについて、医療従事者、ご家族と患者さんとの間で繰り返し話し合っていくことを言います。もしご興味がある方は、広島県協議会のHP(http://citaikyo.jp/other/20140303_acp/)をご覧ください。

ACPには私たちの病院でも緩和ケア科の先生や化学療法室で取り組み始めたテーマでしたので、外来と化学療法室の看護師さんたちを誘って私とG先生とで参加してきました。

内容は、2題の講演とディスカッション。

まずはACPの国内の第1人者である広島市民病院のO先生の講演でした。O先生のお話は以前お聞きしたことがあって、私の患者さんにもACPを導入したきっかけになった先生でした。とても楽しい講演をされる先生で、多くの患者さんに慕われていることがうかがえるようなお話でした。

がん看護認定看護師のNさんの講演は、実際に経験した3人の患者さんの事例をもとに、O先生と患者さんの関わりやNさんへの繋ぎ方、そして個々の患者さんへの細やかな対応など、とても勉強になるお話でした。それとともにO先生とNさんが深く信頼し合っていることがよくわかるような内容だったと思います。やはりこのようなデリケートな内容に取り組むためにはお互いに信頼合えるチーム医療が必要であるということを再確認できました。幸い私たちの病院のスタッフはチーム医療の意識は高いですのでACPの導入によってより質の高いケアをできるようになれると信じています。今回この学習会に看護師さんたちを誘ってよかったと思いました。

講演終了後には2人の先生とのディスカッションが行われましたが、参加者の関心は高く、たくさんの質問がありました。私も質問したかったのですが、残念ながら時間切れとなってしまいました。

上でご紹介した広島県協議会のHPではACPのパンフレットがダウンロードできるようになっています。私たちの病院でも今はこのパンフレットを使用していますが、今年の前半くらいまでには私たちの病院用のパンフレットとポスターを作成しようと思っています。

2017年1月21日土曜日

患者会新年会 2017 in ”太美銘泉 万葉の湯”

今日、当別町の「太美銘泉 万葉の湯」で患者会の新年会が行われました。

例年は市内のホテルのレストランなどで行なっていたのですが、秋の一泊温泉旅行に行けない患者さんたちの要望も考慮して今回は日帰りの温泉旅行を兼ねての新年会になりました。

直前に体調を崩したり怪我をしたりで患者さん数人が来れなくなってしまい、職員もG先生が患者さんの対応で急遽参加できなくなり、N先生はお子さんの体調が悪くて欠席と予定より少なくなってしまいましたがそれでも24人が参加して楽しんできました。

ここの温泉は茶色の透明でナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉という泉質です。神経痛や筋肉痛、婦人病などへの効果や病後の健康回復、健康増進などの効能があります。入った印象としては炭酸水素ナトリウムが豊富に含まれているためか肌がツルツルになりましたので美肌効果もあるのではないかと思います。

食事はなかなか美味しかったです。特に天ぷらのサクサク感は最高で、久しぶりに美味しい天ぷらに出会ったような気がしました。



昼間からビールも飲んで、なんとカラオケも使い放題だったので患者さんも職員も自慢の歌を披露していました(笑)。写真は郷ひろみを熱唱する後期研修医のNA先生です。ほとんど知らない歌なのに頑張って盛り上げてくれました!



食事会終了後は、また温泉に入ったり、お土産を買ったり、休憩処でのんびりしたりして4時半すぎに温泉を出てバスで病院に帰りました。初めての日帰り温泉での新年会でしたがゆっくりできて良かったのではないかと思います。また来年に向けて患者会の幹事のみなさんと一緒に企画を練っていきたいと思います!

2017年1月15日日曜日

「ワーキング・サバイバーズ・フォーラム2017〜がんと仕事〜」

今年も「ワーキング・サバイバーズ・フォーラム2017〜がんと仕事〜」が2/12に京王プラザホテル札幌で行われます。

詳細は三角山放送局のHP(http://www.sankakuyama.co.jp/contents/2016/12/27/005282.php)をご覧ください。



このフォーラムは毎年この時期に行われている、がんと就労の問題を考えるフォーラムです。

生涯の間に2人に1人は罹ると言われているがん。このフォーラムは乳がん患者さんだけが対象ではありませんが、乳がんにおいては比較的若い年齢から発症するという点において就労の問題は深刻です。私の患者さんの中にもシングルマザーや共稼ぎでなんとか生活されている患者さんが結構いらっしゃいますのでこの問題に直面することがよくあります。

労働者ががんに罹っても安心して治療に専念できるような世の中のシステム作りが急務です。そういう意味でもこのようなフォーラムで一般の方にこの問題を知っていただくことはとても有意義なことだと思っています。

参加は上記URLのHPから、もしくは札幌市内の乳腺外来などに置いているチラシで申し込むことができます。がんで闘病中の方やご家族の方はもちろん、医療従事者、そして雇用する側の企業の管理職の方々、そしてこのような問題に関心を持ってくださる全ての方々にぜひ参加していただきたいと願っています。

2017年1月1日日曜日

新年あけましておめでとうございます!

2017年がスタートしました。

昨年は色々あって結構忙しい1年でした。全体的に見ると悪い年ではなかったと思うのですが、良い年でもなかったような気がします。

仕事納めは12/29でしたが、12/30は回診当番でしたので昨日から本格的なお休みでした。いつものように買い出しに行って大掃除をしてTVを見て年越しをしました。今朝は少し遅めに起きてご飯を食べて愛犬のもなちゃんの散歩に行ってきました(写真 雪の中で遊んだので髪の毛がボサボサ…)。



昨年の春に我が家に来たもなちゃんは、今生後10ヶ月ですが、いたずら好きで元気な女の子です。なんでも食べようとするので目が離せませんが昨年は私の疲れを癒してくれました(笑)。先日初潮を迎えたので(犬の初潮は早いんですね…)、かわいそうですがそろそろ去勢をしなければなりません。出産を考えていない場合は去勢する方が良いらしいですね。子宮の感染を起こしたり、乳がんのリスクが高くなるかららしいです。犬の一生は人間よりはるかに短いのに、その間に発がんしてしまうというのは細胞が持っている寿命というか老化のスピードが違うからなのでしょうか。不思議ですよね。

新年早々、一般人を惑わすような抗がん剤に関するネットのニュースが流されているのを見て不愉快な気分になりました。医師でありながら、論文ではなく著書や週刊誌、ネットなどを利用して持論を主張するのは如何なものかといつも思います。このようなニュースで患者さんに正しい情報が伝わらなくなるのではないかととても心配です。


皆様にとって2017年が良い年になりますようにお祈りしています。今年もよろしくお願い申し上げます。