2016年11月19日土曜日

黒松内町乳腺特診

昨日から黒松内町に行ってきました。

8月にもここで書きましたが、黒松内町の診療所での乳腺外来の特別診療を企画してきて、今回ようやくその第1回が行なわれることになったのです。

昨日は診療所に寄って軽い打ち合わせをしてから一度宿にチェックインして、助勤で黒松内に来ている看護師さん2人と医師1人、そして現地の看護師さん、私たちの6人で町内の居酒屋で楽しい懇親会をしました。ついつい飲み過ぎてしまいましたが22時前には宿に戻りました。

昨日は雨が降っていたのですが今朝は雨も上がりました。ただ早朝はけっこう霧がかかっていました。


診療所にはマンモグラフィがありませんので(年1回出張検診車が来ています)、今回は超音波検査のみの検査です。事前に診療所にかかっている患者さんたちに告知してきたのと職員の検診希望者がいらっしゃったので予定の15人枠はなんとか埋めることができました。

受診者の内訳は、しこりなどの症状のある人3人、マンモグラフィ検診で半年後または1年後再検と言われて不安になっていた人数人、乳がん術後でしばらく中断していた人2人、純粋な検診数人でした。

超音波検査は私の病院のN技師長が一緒に来てくれて担当してくれました(写真)。経験も長く、信頼できる技師さんです。


検査、診察の結果、2人の細胞診を行なって特診は無事終了しました。診療所のスタッフの皆さんにはとてもよく協力していただき感謝しています。また来年も企画していただけたらうれしいです。

帰りには道の駅に寄って少し遅い昼食を食べました。診療所の看護師さんに勧められたピザはとても美味しかったです(写真は食べかけのピザ 笑)。もし黒松内にお越しの際は是非食べてみて下さい!




2016年11月6日日曜日

第26回 日本乳癌検診学会学術総会 in 久留米

2016.11.4-5に久留米市で第26回乳癌検診学会学術総会が行なわれました。



福岡県は何度も学会で行きましたが、久留米は初めてです(でも宿泊は博多でした…笑)。
今回は技師さんの発表があったのでその付き添いです。検診学会は3年ぶりでした。会場は久留米シティプラザという新しい施設でしたが、オペラでもできるような素晴らしい施設でした。椅子も前の人の頭が邪魔にならないように1列ごとにずらしてあり、非常に良かったです!



そもそも私が乳がんを専門にし始めた頃からこの学会はあったのですが、当初は入会していませんでした。乳癌学会があるのに、なぜ乳癌検診という狭い領域だけに特化した学会が必要なのか理解できなかったからです。今でもその考えはあまり変わっていませんが、MMG検診の導入や普及、精度管理、そしてJ-STARTから超音波検診への道しるべを作ったという点で大きな役割を果たしてきたのは事実です(乳癌学会で主導しても良いとは思いますが)。とは言ってもここに日本乳がん検診精度管理中央機構なるNPO団体も絡んでくるのでますますその存在価値がよくわからなくなります。いつもいつもなんだか割り切れない思いを持つ学会ではありますが、技師さんたちの勉強や発表の場としては必要なのかなと思っています。

学会自体の内容としては特に目新しいことはなく、強いて言うなら超音波検診の話が少し進んだのと、最近問題になっているおとなしいタイプの非浸潤癌の診断、取り扱いをどうするかという話でまだ統一された見解がないんだなということが再確認できたことくらいでしょうか。

技師さんの発表は2日目でしたが無事終了しました。今回はちょっと変わった乳腺の悪性リンパ腫の発表でした。



博多の食事が美味しかったことがこの学会での一番の収穫でした(笑)。写真は最終日に食べたもつ煮込みです。他に明太卵焼きも焼き鳥も馬肉もふぐの唐揚げもクエの刺身も美味しかったです!



来年の発表に備えてテーマはいくつか頭に浮かびました。これから技師さんたちと検討していこうと思います。

乳腺術後症例検討会 100回記念講演会

去る11/2に、毎月開催している乳腺術後症例検討会の100回記念講演会が札幌駅前のアスティ45の会議室で行われました。

会場には記念講演の招待演者、S先生のご講演を楽しみに市内外から110名を越す方々が集まって下さいました。S先生は、私がG病院に研修に行った今から20年前に何度も検査室に出入りして大変お世話になった先生です。その後私がいまの病院に戻ってからの超音波検査技師への働きかけや症例検討会を始めたことにもつながった恩師の1人です。

司会はG先生が担当し、私は共催企業関連の小講演を担当しました。聴衆の多くは検査技師さんでしたので、そんな中で薬の話をするのは大変気が重かったのですがなんとか時間通りに終わらせることができました。

その後行なわれたS先生のご講演は、さすがに場慣れしていらっしゃいますので、わかりやすいだけではなく、何度も会場から笑いが起きるようなとても面白い内容でした。最近のエコー機器はさまざまなアイテムを装備していますが、そこに頼ることの問題点に触れながら、乳腺疾患における超音波診断の本質について非常にわかりやすく説明して下さいました。参加者の心に刻まれるようなとても勉強になるお話だったと思います。



講演会が終わってからは、S先生を囲んで私たちの病院関係者との懇親会が行われました。そこではここで書けないような超音波の世界のお話をうかがうことができましたし、楽しい時間を過ごさせていただきました。またこのような機会があればと思っています。

S先生は北菓楼のおかきをお土産に買いたいとおっしゃっていましたが、朝の時間がない中でなんとか買うことができたと報告をいただきました。今度またこちらにいらっしゃる機会があればあらかじめご用意しておきます!

2016年10月30日日曜日

患者会1泊温泉旅行 2016 in ”美唄 ピパの湯 ゆーりん館 & ファイターズ優勝!

昨日から1泊で恒例の患者会温泉旅行に行ってきました。

今回は美唄市にある”ピパの湯 ゆーりん館”でした。個人的にはかなり前に日帰りで一度行ったことはありますが泊まりは初めてでしたので楽しみにしていました。バスでホテルに向かう途中で”アルテピアッツァ美唄”とというところに寄りました。ここは彫刻家・安田侃(かん)さんの作品が展示されている施設です。廃校になった小学校の敷地の中に大理石などで作られたオブジェが点在していて木造の校舎や体育館の中にも多数の作品が展示されていました。自然と懐かしい建造物と現代彫刻の調和を見ることができてなかなか良かったです。



ホテル到着後は温泉につかってのんびりしました。ここの泉質は弱アルカリのナトリウム-炭酸水素塩冷鉱泉です。弱アルカリのせいか肌がツルツルになりました(笑)。露天風呂は青の洞窟と呼ばれる夜間は青くライトアップされるお風呂もあってなかなか良かったです!

18時からはいつものように宴会が始まりました。今年はN先生のご主人と赤ちゃんも参加していただき、30数人での宴会となりました。ビンゴゲームとカラオケで盛り上がりながらも例年と比べるとなんとなくそわそわした感じがありましたが…そう、日本シリーズの第6戦が重なってしまったからでした(笑)。それでも恒例のG先生、外来のO師長の歌と踊りに加え、患者さんのKさんの演歌、若手Nsと事務のAKBとなかなか皆さんお上手でした(写真)。



部屋に集まっての二次会では、お酒を飲みながらファイターズの応援で盛り上がりました(写真)。

レアードの満塁ホームランの時は一番の歓声があがりました。勝利を確信することができたからか、そのあとは落ち着いて見ることができました。そしてついに10年ぶりの優勝!!今年のファイターズは本当にファンを長い時間楽しませてくれました。患者さんの中にもファイターズの大ファンは多いです。春のキャンプにまでついて行く方もいらっしゃいます。今回集まった患者さんたちの中にもファイターズの熱心なファンが多かったので、今年の温泉旅行はとても思い出深い旅行になりました。

今朝は回診があったので私は別行動で病院に帰りました。自宅へのお土産は最中にしました(写真)。もともと最中は特に好物だったわけではないのですが、この最中は地元の老舗で作られているということと、今年から飼い始めた犬(マルプー)の名前が”もなか”(色が最中に似ているので娘がつけました)だったことで決めました(笑)。帰ってからさっそく食べましたが、とても美味しかったです!もなかには最中の皮の部分だけあげましたが、気に入ってくれたようです!



寝不足でかなり疲れましたが、今年の旅行も楽しかったです。患者さんたちも喜んでくれていたらうれしいです!

2016年10月27日木曜日

乳腺術後症例検討会 46 ”ついに第100回!”

今日は定例の乳腺術後症例検討会でした。

私がG病院の研修から帰って不定期で始めた術後検討会が定例になって今回でようやく100回を迎えました。記念講演会は11/2に予定していますが、今日はいつもの症例検討会でした。

症例は4例。最終的に吸引組織生検で診断のついた、わずかに浸潤を伴っていた非浸潤がん主体の病変、対側の乳管内乳頭腫フォロー中に診断された小さな硬がん症例、嚢胞内病変に石灰化を伴っていた炎症を伴った乳管拡張症の症例などの症例でした。いずれもなかなか悩ましい画像所見の症例でした。

今回は100回記念ということで、いつも参加して下さっている業者さんが記念のケーキをプレゼントして下さいました。会の終了後、参加者で記念撮影をして第100回の症例検討会は無事終了しました。



11/2はいよいよ記念講演会です。今回は招待演者としてG病院研修中に大変お世話になった乳腺超音波検査の第1人者のSさんに講演をお願いしています。市内の施設にご案内したところ、非常にたくさんの方々にお集まりいただけることになりそうです!

2016年10月16日日曜日

ジャパン・マンモグラフィ・サンデー(J.M.S)&ファイターズCS優勝!

今日はJ.M.Sの乳がん検診がありました。

今回は私が関連病院、N先生が本院の検診担当でした。今日の検診患者さんの中には触診で明らかな乳がんを疑う方はいらっしゃいませんでしたが、久しぶりに受ける方や今まで他院で受けていた方がこちらで初めて受けるというケースがそれなりにいました。

最近外来には、”○○クリニックにいつもかかっているのに、予約の電話を入れたら、来年3月まで予約が入らない”という患者さんが増えているようです。やはり心配していたように、小林麻央さんのニュース以降、乳腺外来はかなり混雑してきているようです。私たちの外来にも半年前に検査をしたのに気になる症状があるなどの受診が増えていますし、検診の依頼も増えています。

患者さんがかかりやすいように門戸を開くことは大切なことではありますが、乳腺外科医の数も多いわけではありませんので限界はあります。もし検診などで精査となった場合、その結果に納得できなくて他の施設に受診するより前に、まずは納得いくまでその精検施設で説明を受けて下さい。その上でも納得できない場合はセカンドオピニオンを考えても良いと思いますが、十分に説明を受けずにドクターショッピングのような形でいくつもの施設で同じ検査を受けるのはお勧めできません。

今日は日本ハムファイターズがクライマックスシリーズ(CS)を突破しました。スーパーマンの大谷選手、そして若手期待度No1の岡選手も活躍してくれての大逆転勝利!とても興奮する試合でした。再来週末は患者会の温泉旅行です。どうやら日本シリーズ第6戦は、患者さんたちと一緒にファイターズの応援をすることになりそうです!

2016年10月6日木曜日

地域婦人部の医療講演会

ピンクリボン in SAPPOROで中心となって活動されているHS病院のO先生のご依頼で、自宅近くの地域婦人部対象の医療講演会をしてきました。

一度病院に行って回診終了後に会場に車で向かいました。あいにくの雨模様でしたが、参加者で会場はいっぱいでした。

スライドは先日黒松内で使用したものを少し手直ししたものでしたが、USBで持っていったパワーポイントが会場のPCでなぜか認識されず、かなり焦りました(汗)。結局事務室のPCでDVDに書き込んでから会場のPCに移す作業を行なってなんとか開始できました。

お話しした内容は乳がん一般の話です。乳がんの現状、検査から治療、乳がん検診の話まで比較的広い範囲で最新の情報も交えてお話ししました。持参した触診モデルも参加者のみなさんに触っていただき、けっこう反応は良かったようで安心しました。

予定では40分くらいで終了して質問に答えようと思ったのですが、話し終わった時点ですでに予定の60分を過ぎてしまいました。それでも2、3のご質問にお答えすることができました。

やはり最近の小林麻央さんの件も影響してか、地域住民の乳がんに対する関心は大きいようです。市内でも乳腺外来がパンクしている医療機関もあるようです。私の病院ではまだ受け入れの余力はありますが、それでも受診の問い合わせは増えているようです。いつも思うのですが、このような乳がんに対する関心がブームのような形で終わるのではなく、国民の意識に長く定着することを願っています。日本の乳がん検診受診率はまだ欧米の半分程度です。これでは乳がん死亡数は減少しません。まだ検診を受けたことがない友人がいらっしゃったら是非声かけをしていただければと思います。