2015年11月27日金曜日

乳腺術後症例検討会 44 ”今年最後!”

今週の水曜日は今年最後の症例検討会でした。

今回は天候が悪かったことと、行事などが重なったことなどからいつもより参加者は少なめでした。G先生も手術後に病状説明などが重なり、ようやく会場に着いたのはほぼ終わる頃でした。それにしてもここのところの乳がん診断患者数は異常です。手術件数も急増し、11月は過去最高の件数になりました。12月も手術予定患者がびっしりです。おかげでG先生はかなりお疲れ気味です(汗)。

今回は、技師さんたちの学会発表の紹介が3つと症例検討が3例でした。症例検討は、ドップラーでがんを疑う所見がありましたが、線維腺腫だった症例、検診発見の両側乳がん症例、乳腺原発の両側悪性リンパ腫症例の3例で、それぞれなかなか興味深い症例だったと思います。特に悪性リンパ腫の症例は、他の臓器に病変があって両側乳房にも病変があったケースはありましたが、両側乳房のみにリンパ腫の病変があったのは初めてのような気がします。

来月は年末になるため休会です。次回は1月末に開催されます。田舎の病院ですので天候が悪いと集まりが悪くなってしまうので好天であることを祈っています。

2015年11月22日日曜日

2日連続の講演会終了!これで体調も回復?

2日連続の講演会が昨日終わり、9月からずっと続いていた人前で話をするストレスからようやく解放されました!

もともと特に不特定多数の前で話すのが苦手な私なのですが、最近、このような学習会や講演の依頼をされることが少しずつ多くなってきていました。本当はお断りしたいのですが、病院のアピールにもなると思いできる限りお引き受けするようにしていました。ところがこの秋は、学会の教育講演や製薬会社の講演などが立て続けに重なってしまい、ずっと気が重い日々が続いていました。風邪症状が改善しないのもこのせいだったのかもしれません(汗)。

まず一昨日は、KT病院のK先生から依頼されていた乳腺チーム医療に関するセミナーの講演がありました。こちらは今までの私たちの病院での取組みをご紹介する内容の講演でしたので比較的ストレスも少なく楽しくスライド作りができましたし、発表もそれほど緊張はしませんでした。E病院のK先生の造影超音波のお話や高名なU先生の超音波検査全般の講演もあったため、会場は予想以上に人が集まり、椅子が足りないほどでした。

終了後は会場で懇親会があり、その後場所を移して二次会まで参加してきました。私たちの取り組みに興味を持って下さった先生方がけっこう声をかけて下さり、頑張ってスライドを作った甲斐がありました(笑)。ビールと日本酒(久しぶり!)で0時くらいまで飲んでしまいました。

翌日の土曜日は、午前中が関連病院の外来(本当は外来日ではないのですが、ここのところの受診者増で臨時で外来を開いて対応することになったのです)を終わらせてから、一度帰宅してKK社主催の講演会に出かけました。

こちらの講演会は、化学療法、特にG-CSF(骨髄を刺激して白血球を増やす薬剤)に関するものでした。私はパネルディスカッションを頼まれていたのですが、乳腺外科医は私だけでしたので(他は血液内科と呼吸器内科の先生の計3人)めちゃくちゃ緊張しました(泣)。そもそも私は化学療法の専門家ではありませんのでどうなることかと心配しましたが、なんとか無事終えることができました。

パネルディスカッションの前には、H大歯科の先生の化学療法における口腔ケアのご講演と私が以前研修させていただいていた東京のG病院の血液腫瘍科のH先生のご講演がありました。どちらもとても興味深い、勉強になるお話でした。H先生はお話の内容はもちろんですが、その話術にも感動しました(笑)。

終了後は懇親会でH先生と直接お話をすることができましたが、なんとH先生が移転前のG病院勤務時に住んでいたのは私がG病院にいたときに住んでいたマンションの同じ部屋でした!不思議なご縁を感じました(笑)。またいつかH先生のお話を拝聴できればと思っています。

今朝は久しぶりに少しゆっくり寝ることができました。引越しのごたごたなどもあり、休日に7時まで寝ていたのはすごく久しぶりです。今日はなんとなく体調も良く、明後日からの仕事は頑張れそうです!(明日も回診ですが)

2015年11月17日火曜日

引っ越しました!

11/7に札幌の北のはずれからちょっと中心部に近い都会に引っ越しました。

今までは狭い部屋から広い部屋への引越だったため、荷物の収納には特に困りはしませんでしたが、今回は18年住んだ一軒家から3LDKのマンションへの引越だったため、とても大変でした(汗)

引越の1ヶ月前から大量の不要品を処分したりリサイクルに出したりして、なんとかなるかと思ったのですが、いざ引っ越してみると収納できない衣類などの段ボールが山積み状態…。さらに処分を重ねてようやく落ち着いたところです。

さらに今週末に2日連続で講演とパネルディスカッションの仕事があるので、その準備をしていたらなかなかブログの更新をする時間がありませんでした。この間J-START(40才代を対象に検診マンモグラフィに超音波検査を上乗せする有用性を検証した臨床試験)の結果が論文化されて一般に公表されたり、加速乳房部分照射の大規模試験の結果が発表されたりなどがありましたが、また機会があれば書きたいと思います。

引っ越してからは自家用車1台を売却したので公共交通機関での通勤になりました。徒歩3分でバスターミナル、20分弱でバスを降り、6分ほどの徒歩で病院に着きます。雪道の運転を考えると気が楽ですが、帰りに吹雪の中バス停で待つのは辛いかもしれません(泣)

2015年10月28日水曜日

乳腺術後症例検討会 43 ”吸引組織生検”

昨日の講演会が終わってホッとしたのもつかの間、今日の夜は定例の乳腺術後症例検討会でした。



今日はまず最初にいつも参加して下さっているM社のUさんが、スライドを使って”吸引組織生検”についてのお話をして下さいました。これは前回の症例検討会で関連施設の技師さんが、この生検装置を見たことがないということを話していたため準備して下さったようです。少しはイメージができたのではないでしょうか。終了後には何人かの技師さんたちが乳房の模型を使いながらこの装置を実際に触らせてもらっていました。

本日の症例は4例。1例目は、超音波検査では区域性の乳管拡張集合像のように見え、非浸潤がんを疑いましたが、2度の針生検で乳腺症と診断された症例でした。2例目は関係ない症状で受診し、検査にて小さな乳頭腺管がんと診断された症例、3例目はマンモグラフィと超音波検査を1年おきに受けていた方で超音波検査で小さな硬がんと診断された症例、そして4例目が円形に近い形状で後方エコーも減弱していない硬がんの症例でした。

今回の症例検討会は、今の形式になってから90回目でした。来年の秋には節目の100回を迎えます。この時にはなんらかのイベントを企画したいと思っています。

薬剤師向けの講演会

昨日、KK社主催の薬剤師向けの講演会に行ってきました。

この講演会の講演を頼まれたのはけっこう前ですが、この秋の連続ストレスイベントの中でも最大のストレスでしたので、ずっと気分が重かったです。

何がストレスかと言うと、
①薬剤師対象に話したことはない
②話の内容が”乳がんの化学療法について”なので全然面白くない
③そもそも人前で話すのが苦手
だからです。

しかも最近風邪が長引いていて喉の調子がずっと悪く、引越準備で寝不足が続き、北斗さん効果で外来や検診も忙しくて全然余裕がありませんでした。それでもけっこう時間をかけて50枚ほどのスライドを作り、本番に臨みました。当日は30-40名ほどが参加して下さいました。できるだけ写真や図表を入れてわかりやすくお話ししたつもりでしたが、特に質問も出ませんでしたので彼らにとって少しでも役に立てたのかどうかはわかりません(汗)。

とりあえず無事終了しましたのでほと安心です。自宅に帰ってから持ち帰った弁当をいただき、翌朝出す予定の大型ゴミを3つ2階から1階に降ろして寝たのは0時過ぎでした(汗)。なかなか体調を整える時間がありません(泣)。

2015年10月13日火曜日

今度の日曜は、”J.M.S"!

今年ももういつの間にか10月…。10月はピンクリボン月間です。

毎年10月の第3日曜日に行なわれている”ジャパン・マンモグラフィ・サンデー(J.M.S)”ですが、今年も10/18に行なわれます。私たちの病院も関連病院とともに賛同施設となっていますので日曜日の検診を行ないます。このイベントは全国で行なわれます。賛同施設はJ.POSHのHP(http://jms-pinkribbon.com/)で調べることができます。

今回も私は関連病院の検診担当です。G先生が本院担当で、N先生はいつも釧路の検診に行っていたのですが今年は体調を考慮して他の女性外科医に依頼しました。

それにしても最近、検診受診者数の増加がすごいです。どんどん検診受け入れ枠数を増やして対応していますが、追いつくのがやっとです。せっかく決意した検診をスムーズに受けられるように迅速な対応をしていきたいと思っています。


昨日から風邪が悪化し、咳、痰、鼻水、咽頭痛、頭痛、発熱など風邪の諸症状が満載の身体ですが、日曜までにはなんとか治して検診に望みたいと思います!

2015年10月9日金曜日

北斗晶さんの影響

北斗晶さんの乳がん罹患のニュースが流れてから、乳腺外来の受診者数は急増しているようです。

私たちの病院にも、

「前から痛みがあったけど、北斗さんは痛みがあったと言っていたので心配なので見て下さい」

「2年前の検診で脂肪腫があるけど心配ないって言われたけど、北斗さんのニュースを見て心配になったので受診しました」

「次回1年後で本当にいいのですか?北斗さんは毎年受けていたのにリンパ節に転移があったって言ってましたけど…」

「私はⅡB期なんですよね?私がリンパ節に転移があったことを知っている何人もの友達が、ニュースで5年生存率50%って言っていたからものすごく心配して連絡をくれるのでまた不安になってしまいました」

などとおっしゃる患者さんが多数いらっしゃいます。芸能人の発言、マスコミの報道の影響は本当に大きいですね…。検診の受診者も受け入れ枠を増やさなければ対応できないような状態です。

いろいろ問題もありますが、そのおかげで、ニュースを見て触ってみたらしこりがあったと受診した患者さん2人が乳がんとわかりました。少しでも早い受診につながったのは良かったと思います。