2015年6月27日土曜日

”乳腺を語る会3”

昨日、某製薬会社会議室にて、”乳腺を語る会”が開催されました。

今回は、3施設から症例提示がありました。

1例目は紅斑がんの症例で、昨年相談されたその後の経過報告でした。非常に珍しい症例ですのでエビデンスのある治療がありませんから、参加者のさまざまな意見を取り入れながら治療に取り組んでいるようです。ただ、なかなか簡単ではなく、私自身も非常に勉強になる症例でした。

2例目は私たちの施設の症例をG先生が報告しました。他院での治療中断後にかなり進行した状態で当院に受診された症例ですが、局所で進行して治療に難渋する場合は、患者さんにとってはかなりの苦痛を伴います。組織診のサブタイプが生検するたびに異なっていたために、その結果に合わせて治療を行なってきましたが、最近、また増悪傾向となっています。なんとか良い知恵はないかと相談した症例でした。やはり局所再発巣の生検をもう一度してみてはどうかという提案を受けましたので、近日中に再々生検する予定です。

3例目は長い経過を持つ2個(両側)の肺転移症例でした。他の臓器には転移を認めず、薬物治療に縮小増大を繰り返していました。こういう症例に局所治療の適応があるのかということがテーマでした。参加者の多くは局所治療(手術、放射線治療など)の適応ありという意見でしたが、その後結局手術とラジオ波で治療したようです。今後の経過がとても興味深い症例でした。

終了後は近くの居酒屋で懇親会が開催されました。参加者は7人でしたが、飲みながらも乳がん治療に関する熱いトークが繰り広げられ、乳がんに対する熱意を感じることができた時間でした。

不定期に行なわれるこの会ですが、今まで参加してきた勉強会とは少し雰囲気も違って、なかなか面白い会だと思います。また次回も参加したいと思っています。

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