2009年6月29日月曜日

乳癌と間違いやすい良性病変

乳腺疾患の診断は、実はとても難しいんです。

画像で明らかに悪性だと思ったら良性だったり、良性だろうと思ったら悪性だったり、というのはよくあります。通常、悪性の可能性を疑えば細胞診をしますが、細胞診でも間違いは起きます。以前は、ClassⅠ-Ⅴで判定していました(Ⅰは正常、Ⅱは明らかな良性、Ⅲは境界病変、Ⅳは悪性疑い、Ⅴは悪性)。でもClassⅤで良性だったということも経験したことがあります。注射針にばらばらになって引けてきた細胞をもとに、元の病変が良性か悪性かを人間の目で推測するわけですから、わずかな確率でも間違いは起きるのです。さらに言えば、針生検という、細胞診より太い針で組織を切り取って来る診断方法でも間違えることがあるくらい、乳腺疾患の診断は難しいんです。

良性を悪性と判断されやすい病変の代表を挙げてみます。
①線維腺腫(特に乳腺症型)
②乳管腺腫(ductal adenoma)
③乳管内乳頭腫
④乳腺症(硬化性腺症)
⑤乳頭部腺腫

診断する側として重要なのは、このようなこと(診断の誤り)が起こりうるということを知っていること、画像診断と細胞診断(推定組織型)が一致しているかどうか確認すること、が大切です。
私が経験した症例で、画像診断が境界明瞭な腫瘍で、良性なら線維腺腫、悪性なら粘液癌か充実腺管癌が推定されるのに、細胞診はClassⅤ(推定組織型は”硬癌”)という結果が返ってきたことがありました。画像的にはどう見ても硬癌には見えなかったため、針生検をしたところ、最終診断は良性の線維腺腫でした。

乳腺疾患の診断は慎重を要します。専門的な知識と十分な経験をもった医師が最終診断を下したかどうかがとても重要です。画像検査で言っていた話と細胞診の結果が著しく異なっている場合は、その診断が画像検査と矛盾しないのか再度医師に確かめることをお勧めします。

87 件のコメント:

kimity0115 さんのコメント...

確かに難しいんだなと私も身を持って知りました。
私も疑いから最終診断がでて告知まで、いろんな検査をした上で、1ヶ月かかりました。

なんですぐにわからないんだろう。。と、当時は素人ながらに思ったくらいですからね、、

私は最後まで、良性の乳腺疾患であればいいと願っていましたが、残念ながら、乳がんと診断ついてしまいましたが、最後、良性と診断されるような大逆転するケースもあるんですね~~

何事も初診が大切ですものね。。

医師の方は、診断されるのはとても大変だと思いますが。。

hidechin さんのコメント...

kimity0115さんへ
なかなか診断がつかないと患者さんは不安になるものですが、診断には順序があります。基本的には侵襲の少ない検査から始めます。まずは触診やマンモグラフィ、エコーなどの画像検査、次に細胞診(これでほとんどは診断がつきます)、これで判断できなければ針生検、これでも無理なら切除生検というようにです。補助診断としてMRを加えることもあります。
できるだけ短時間に白黒はっきりさせるにはいきなり切る(切除生検)のが一番早いのですが、良性なら過大侵襲になりますし、悪性でもそのあとの治療(温存手術やセンチネルリンパ節生検)に支障をきたす可能性があります。ですからこのような手順と時間が必要なのです。
慎重に検査を進めるより、いきなり切りたがる医師のほうが、あまり乳腺疾患の診療経験がない、または考え方が古いと思った方が良いと思います。

ふじくろ さんのコメント...

乳がん術後の定期検査(触診)で、対側のしこりを「乳腺症」と診断されました。
3ヶ月後、同じ検査で同じ結果でした。
6ヶ月後、「生理前後でも大きさが変わらないし、やっぱりおかしいと思います。」と主治医の先生に強く訴え、細胞診の結果classVでした。
自分でしこりに気づいてからは8ヶ月後の、対側乳房の手術となりました。
最初の検査(触診のみ)の時に、エコーなどをリクエストすれば良かったと、後悔しました。(マンモグラフィーはいつも真っ白にしか映りませんでしたので....)

hidechin さんのコメント...

ふじくろさんへ
そうだったんですか…。乳腺症がある場合はマンモグラフィはちょっと弱いですからね。私は乳癌術後の患者さんには10年間は6ヶ月に1回のエコーと1年に1回のマンモグラフィ、10年以降は1年に1回のエコーとマンモグラフィをお勧めしています。
少し診断が遅れてしまったようですが、そのことを後悔しすぎないように前向きに生きて下さいね!お大事に!

Unknown さんのコメント...

診断の難しさは、日々感じていました。ドクターの経験と知識ですよね、、、^^kimikomew

hidechin さんのコメント...

kimikomew3824さんへ
そうですね。でも私たちだけではなく、看護師さんも超音波技師さんも放射線技師さんも同じ意識で患者さんに対応する必要があると思っていますよ。

yuma1982 さんのコメント...

良性であることを願い、検索をしていたらたどり着きました。初めてコメントさせていただきます。

3月上旬母が細胞診でclass5と診断されました。
しかしマンモトーム生検を行い、1週間後結果では悪性の疑いなし、と結果がでました。
※造影剤ありのMRI画像ではたしかに
 1cm弱の白い影がみえております。
 部位は左胸の内側(心臓側)のやや上部です。 

結局しこりのある部分だけ1週間後に外来オペで切除する、という結論になっております。


よほど腕の悪い生検だったのか…と疑っているのですが
息子としては良性であることを祈るばかりです。

単純な疑問ですが、細胞診と生検の
診断正確率はどちらが高いものなのでしょう?
また、こういうケースの場合、もし悪性だった場合ステージはどのくらいが予想されるのでしょうか?

お忙しいと思いますが、ご回答いただければ幸いです。

hidechin さんのコメント...

>yuma1982 さん
はじめまして。
一般的に正診率は細胞診よりもマンモトーム生検の方が高いです(嚢胞性病変の場合は細胞診の方が適切な結果を得られることはありますが)。しかしそれはマンモトームが正しく病変に当たっていることが前提です。通常1cmのしこりであればはずれることは非常に少ないと思いますが…。それ以上は画像を見ていないのでなんとも言えません。
悪性だった場合のステージですが、現在の乳癌取扱い規約では、しこりの大きさ(T)、リンパ節転移の状況(N)、遠隔転移の有無(M)によって決まります。もしリンパ節転移や遠隔転移がなく、しこりの大きさが1cmなのであればT1N0M0となり、Ⅰ期となります。
以上です。

yuma1982 さんのコメント...

ありがとうございます。
セカンドオピニオンには悪性でしょうといわれました。
生検はただ外した可能性が強いようです。
ぬか喜びでしたが、あとはリンパに飛んでないことを祈り
検査を積み重ねます。

hidechin さんのコメント...

>yuma1982 さん
そうですか…。少しでも良い結果であることをお祈りいたします。それではお大事に。

bugin65 さんのコメント...

偶然このサイトにたどり着きました。
何か良いアドバイス頂けたら助かります。

身内ががん検診で初期乳がんの「疑い」と診断されました。
すぐ手術をしましょうと言われましたがなんか心配です。

マンモグラフィーではずっと異常は無しでしたが今年ついでにやったエコーで右に小さいの3個 計2.2cm、左に1.2cm1個ぼやけた影が見つかりました。

場所は何れも胸内側(中央)部分。
はっきりした影でないので微妙で断定出来ないとのことで細胞検査した結果、5段階評価中5でした。

しかし後日MRI検査したら何も映らず全く異常が無い。

「癌ではないかもしれない。仮に癌でもおとなしく乳管内非浸潤のステージ0期よりも前の段階でしょう。でも評価5なので何年後には癌になりますからすぐ切っちゃいましょう」と言われました。

切って良性だったら治療終了。癌ならそこから放射線治療が週5日×5週間とのこと。

まずセカンドオピニオンしたい旨を伝えたら
「初期で小さすぎて判断出来ない状況なので他病院でもコメント出来ないので無駄。
そんなに深刻に考えなくても良い。
まずは切っちゃいましょう、セカンドオピニオンは癌と確定して治療方針出てからですよ。」
と言われました。

1.5時間位の乳房温存手術で切除は4cm位。傷は少し残る位とのこと。

本人はそれで良いみたいですが私はそんなに急いで切ってしまっていいのか心配です。
半年やそこらで悪化することは無いと言ってますが年明け直ぐに手術予定になってしまってます。

無理やりセカンドオピニオンして先生と険悪になるのも本意ではありませんのでどうしたら良いのか悩みます。

hidechin さんのコメント...

>bugin65さん
はじめまして。
まず、”乳管内非浸潤のステージ0期よりも前の段階”というものは、がんではありません。異型乳管過形成(ADH)という前がん病変を意味しているのだと思います。
ただ細胞診でClassⅤという結果が出たなら普通はがんなのだと思います。MRに写らないようなおとなしい非浸潤がんはまれにあります(MRの精度などにもよりますが…)。ただADHでも細胞診でClassⅤ(悪性)と診断してしまう可能性も否定はできません。
結論から言うと、おそらく前がん病変(ADH)またはおとなしい非浸潤がんのような病変なのだと思います。切除生検する前に、針生検、またはマンモトームなどの吸引組織生検をする適応はないのか確認してみても良いとは思います。そういう意味でセカンドオピニオンの意味はあるとは思います。ただ、最終的に全部切除しないと非浸潤がんがまったく存在していないかどうか確定できないこともありますので切除生検が間違った検査手段だとまでは言えないと思います。
今わかる範囲内でのコメントは以上です。

bugin65 さんのコメント...

お返事有難う御座います。


本人に聞いたら私が勘違いしていたみたいで

マンモと超音波 → 悪性疑い

細胞診 → クラス5

針生検 → 乳がん疑い

とのことで針生検は既にやっておりました。

太い針で検査も出来るが病変部分を荒らすのはあまり良くないのでやりませんと医師の説明ありました。

手術と聞いて心配な気持ち、信じたくない気持ちが大きかったのですが少し納得出来たような気がします。


このサイト、これからも読んで勉強します。

またコメント書かせて頂くかもしれません。

宜しくお願いします。






hidechin さんのコメント...

>bugin65さん
そういう検査の経過でしたら切除生検は正しい判断だと思いますよ。
それでは。

あみ さんのコメント...

先生、はじめまして。

先週乳腺外科で乳がん検診を受け、エコーで気になる所見があるということで、本日針生検を受けたものです。

エコー画像だと8割良性の可能性があるが、残り2割悪性の可能性があるので、針生検を行うということでした。

針生検が終了後に先生が『たぶん大丈夫でしょう』とおっしゃっていたんですが、ベテランのドクターであれば、針生検で取れた組織を肉眼で見て、なんとなくわかるものなのでしょうか?

hidechin さんのコメント...

>あみさん
はじめまして。
肉眼ですべてわかるなら苦労しませんよ(笑)
乳腺疾患においては顕微鏡で見ても良悪の判断が難しいこともあるのです。ただ、例えば採取された組織が明らかに脂肪だったりした場合は良性と判断できる場合もあります。
現時点ではあまり決めつけないで最終診断を待つ方が良いと思います。
良性だといいですね。それではお大事に!

あみ さんのコメント...

先生、こんばんは。

先日確定診断が出まして、乳腺症とのことで経過観察となりました。

その結果にホッとして、針生検をした辺りが生検後10日経っても、ふとしたときに痛み(高いものを取ろうと手を伸ばしたり、娘を抱っこして頭が触れたときなど)があることを伝え忘れていたのですが、そんなものなのでしょうか?
生理前というのも影響してるのかなとも思っていますが…。

どれくらい経過して痛みが取れないとき受診したほうがいいという目安はありますか?

hidechin さんのコメント...

>あみさん
生検後の痛みが10日たっても時々あることは異常ではないと思います(いつまで痛みが持続したら受診すべきかという目安はありません)。腫れていなければ通常は大丈夫だと思いますよ。ただご心配なら受診してみても良いと思います。直接お聞きになってみてはいかがですか?

匿名 さんのコメント...

初めまして。
マンモ、エコー→マンモにて引きつりあり
組織試験 →異常なし
(一型糖尿病の為、糖尿病性乳腺症の可能性が高いと思うが念のためMRIをとの事でした)
MRI →造影剤反応あり
(本日結果を聞いてきました。ピカッと反応していました)
来週マンモトーム生検をします。
糖尿病歴は一年ちょっとです。
こんな情報で答えようがないと思いますが、先生の経験から、ガンの可能性はどんなもんでしょうか?
7月に乳首の形に異常を見つけ、やはり位置はそこでした。
傘の骨のように引きつっていました。
一型糖尿病を一生背負って生きて行く事を思ったら、乳がんまでは重すぎて、涙が止まりません。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
はじめまして。
実際に画像を見ていない状況でがんの可能性についてお答えすることはできませんし、仮に何%とお答えしても真実はプラスかマイナスかしかないわけですのであまり意味はないように私は思います。ご心配されるお気持ちはよく理解できますが、まずは冷静になって検査の結果を待って下さい。万が一悪性という結果が出た場合に、その後のことを考える方が良いと私は思いますよ。良い結果であることをお祈りしています。

匿名 さんのコメント...

先日、母がマンモグラフィでしこりのようなものが見つかり、細胞診をしました。
結果は2週間後ですが、母も私も気が気ではありません。
医師は、さわった感じ大丈夫だろうといっていますが、母は乳ガンの症状によ似ていると
不安がっています。
昨年マンモグラフィを受けたときは異常なしだったようで、自分で触ってもわからないぐらいだそうです。
ただ、できている場所が乳房の上なので、心配です。
どうして母に接したらいいか分かりません。
何かアドバイスをお願いします。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
はじめまして。
まだなにも決まったわけではありませんし、担当医も悪性を強く疑っていると言っているわけではないのですから、いま匿名さんが慌てて良いことはなにもありませんよ。匿名さん以上にお母様は不安なのですからそれをさらにあおることは良くありません。まずは匿名さん自身が冷静になって下さい。結果が出てから考えても遅くないのですよ。もし良い結果であれば、あれこれ考えたことはまったくの徒労になってしまうわけですしね。
良い結果であることをお祈りしています。それではお大事に。

ポンズ さんのコメント...

こんにちは。
先日、エコーで乳がんの疑いがあり、針生検の結果、良性でした。
事情があり、別の医師のもと、再度針生検とMRIを行ったところ、針生検は良性、
MRIは悪性でした。
主治医の判断は、三ヶ月の経過観察となりました。
切除生検を聞いたところ、おそらく広範囲だし、乳首に近いため、全摘出に近くなるから明らかに悪くないのにそこまでのリスクをとってまではやらないと言われました。

医師の友人に聞いたところ、しこりだけをとって調べてみたらどうかと言われました。主治医にはそのような提案はなかったため、リスクがあるのかとか、どうしてそれをすすめてこなかったか疑問に感じています。
先生はどうお考えになるでしょうか?

毎日モヤモヤしてて、よく眠れません。。
なにかアドバイスがあればと思います。お忙しいところ申し訳ないですがよろしくお願いします。

hidechin さんのコメント...

>ポンズ さん
はじめまして。
なかなか難しいご質問です。実際に画像を見ていませんのでどの程度MRが悪性っぽいのかによって判断は異なると思います。針生検で良性であれば経過観察を選択するのは普通のことだとは思いますが、MRの所見に一致した病変を針生検しているのか?ということが最大の問題です。
もし疑問があるのでしたら、画像所見と針生検の結果、プレパラートと手紙を用意していただいてセカンドオピニオンを受けてみてはいかがですか?
遠く離れている私からはそのくらいのアドバイスしかできません。すみません。

ポンズ さんのコメント...

返信いただき大変嬉しく思います。
ありがとうございます。

MRIの結果を見る前に針生検をしました。主治医いわく、エコーで確認しながらど真ん中に刺したとはおっしゃっておりましたが。。

やはり3ヶ月の経過観察中は引き続き不安でたまらないと思いますので、セカンドオピニオンに責任をもって行く決心がつきました。ありがとうございます。

匿名 さんのコメント...

こんばんは。
先日、母の結果が出ました。
ガンの細胞はありませんでしたが、正常ではないみたいです。また、4月に来てください、とのことです。
診ていただいている先生は乳腺専門医の方なので、信頼はしていますが、母はまた不安のようです。
次いって、異常がなければいいのですが。

hidechin さんのコメント...

>ボンズさん
良い結果であることをお祈りしています。
それではお大事に。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
そうでしたか…。”がんではないけれど正常ではない”という状態がどのようなことを推定しての話なのかわかりませんので私としてはなんとも判断しかねます。
もし疑問があればもう一度納得のいくまで説明を受けて下さい。
それではお大事に。

匿名 さんのコメント...

こんにちは。31歳女性です。
4月に左胸のしこりに気が付き、すぐに乳腺外来を受診しました。
画像診断(マンモ+超音波)ではファーストオピニオン、セカンドオピニオンの先生(お二人とも乳腺外来の先生)とも良性の診断でしたが、セカンドオピニオンのほうで自ら細胞診を希望したら、クラス5の結果でした。
その後、「細胞診の結果はクラス5だけど、病理の所見は疑いって言ってるから」と、針生検を進められ、その結果は良性。先生の最終診断は良性でした。
一応っていうことで、がんセンターへ紹介状を出されたので昨日行ってきましたが、そこでは「細胞診でクラス5だから乳癌だ、針生検が取れてないんだよ」と言われました。
まだ何も確認してもないのに…。
また突き落とされた気持ちでした。
しかし、視触診した感じは「悪いものじゃなさそうだな」とのこと。
その後、持っていった紹介状の書類をようやく読みはじめ、
持ってきた組織を見て「あ、これ取れてそうだな」とボソッとおっしゃいました。
その後またマンモ+超音波をして帰ってきました。
ファーストオピニオンからサードオピニオンまで結果が二転三転して気が狂いそうです。
視触診、画像ではファースト、セカンドの先生は良性診断。
サードの先生はまだ画像はご覧になっていませんが、視触診は悪いものじゃなさそうとのことでした。
また半月ほど結果待ちです。
怖いです。
夜も眠れず吐き気もあり食べれません。
次の診察で持っていった細胞、組織の調べ直しの結果と画像診断で結果が出ます。
細胞診がクラス5で組織診が良性ってことはそんなに珍しい話なのでしょうか?
長くなってしまい申し訳ありませんが、何かご意見が頂けたらと思います。
よろしくお願いいたします。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
はじめまして。戸惑われるお気持ちはよくわかります。

まず、細胞診のClassⅤは基本的には”悪性”です。悪性疑いではありません。ただし、細胞診の結果は100%正確ではありません。腫瘍から細い針で吸い取ってきた細胞を見て、元の組織が良性か悪性かを”推測する”検査なのです。そういう意味では、細胞診は確定診断ではありませんし、人の目で見る以上、間違いは起こりうる検査なのです。私自身もClassⅤと診断されて、がんではなかった症例を数例経験しています。この場合、もっとも重要なのは、細胞診の結果と画像検査の結果が一致しているのかどうかということです。ここをよく考えないと誤診につながります。そういう意味もあって、セカンドオピニオンの病院では針生検をしたのだと思います。

そこで問題は、この針生検が病変から正しく採取されているのか、画像検査所見を反映する結果なのか、細胞診の結果を説明できるのかということです。私も経験がありますが、画像は非浸潤がんまたは乳腺症、細胞診で鑑別困難(乳管内乳頭腫または乳がん)、針生検で線維化した組織という結果が出た症例があります。針生検で良性だから良いのではないかと普通は考えるのですが、細胞診の結果を反映していなかったので切除生検を行ない、結果はがんでした。このケースはエコーで写っていた病変の中央の一部ががんで、その周囲は線維化した組織だったのです。細胞診は前者、針生検は後者に当たったためにこのような結果になっていたのです。

私の経験上は以上のようにさまざまなことが考えられます。この点をよくご確認の上で方針をご相談なさって下さい。
良い結果だといいですね。それではお大事に。

匿名 さんのコメント...

迅速丁寧なお返事ありがとうございます。
貴重なご意見感謝致します。

私も細胞診の結果クラス5なのに、病理から病院に届いた診断書に二人の病理の方の所見が書いてあり、一人はクラス3「悪性か判断できず」もう一人はクラス5「悪性の疑い」とのことで、
細胞診をした医師は「クラス5だけど、こういう所見だからまだ疑いだからね」と。

その後ネットなどで色々調べていくうちになぜまだ疑いなのに私はクラス5と診断されたのか疑問に思いました。

先ほど詳しくお話出来なかったのですが、画像と視触診では一人の医師が良性、
一人(ファーストオピニオン)は「しこりなどないよ」とのことでした。

細胞診の結果は病院ごとといいますか、施設ごとで診断結果の付け方が違ったりするのでしょうか?

それと、生検は組織がとれていなくても診断できるものなのでしょうか?

またお返事頂けたら幸いです。
よろしくお願いいたします。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
細胞診の判断基準が施設ごとで異なるわけではありません。一般の方が思われる以上に乳腺の細胞診断は難しいのです。ですから一定の基準はあっても、実際に細胞を見てどう判断するかは、その技師や病理医の経験と力量によって異なる場合があるのです(細胞診の結果がClassⅢとⅤに別れることは珍しくありません)。そういうこともあって最近では誤診を恐れてあまり細胞診をしない施設が増えてきています。この細胞診の結果を見て、がんと断定せずに針生検を行なった担当医の判断は正しいと私は思います。

組織が取れていなくても診断できるのか?というご質問の答えは、”目標としている病変の診断はできない”ということです。つまり、乳腺症の組織の中に乳がんがあった場合、乳がんの病変に当たっておらず、周囲の組織に当たってしまえば、その診断は”乳腺症”という結果になります。それは病理医が悪いわけではありません。最終的に組織を採取した乳腺外科医が、その結果と画像、細胞診の結果に整合性があるかを判断して、診断するのです。おわかりいただけましたでしょうか?

匿名 さんのコメント...

細胞診でクラス5→針生検で良性だった者です。
先日はご丁寧なご意見ありがとうございました。
とても参考になり、心強く次の診察までを過ごせました。
ありがとうございました。

只今、ファーストオピニオンからセカンドオピニオン、現在はサードオピニオンのがんセンターでの再検査中です。

先日はがんセンターで画像一式撮り直し、
がんセンター2回目の昨日の診察の後にはマンモトーム生検をする予定になっていたのですが、

セカンドオピニオンの細胞診と組織診の検体をがんセンターで複数の細胞検査士や、医師たちが見直したところ、

細胞診はクラス5からクラス3bになり、
組織診はやはり良性の診断になり

がんセンターの先生は「細胞はクラス3bで、針生検は良性と出たけど、これから妊娠出産を考えると、今、はっきりなんなのか調べたほうがいいと思う」と。
(11月に結婚式を控えております。)

先日、がんセンターで取り直したマンモと超音波の画像+セカンドオピニオンから持ち込んだ画像一式を見ても「画像がしょぼい」とのことで、
「午後からのマンモトーム生検は中止。
まだやらずに次の診察の時にMRIをしてみよう」とのことになりました。

予約表を見るとMRIの次の週にマンモトーム生検の検査変更されていました。

マンモトーム生検の前にMRIに変更になったのは何故なのでしょうか?

先生はここまでの流れでどう思われますか?

このしこりががんだった場合の転移などもとても心配です。

しこりを見つけた4月からただただ不安な毎日です。

お返事頂けたら幸いです。
よろしくお願いします。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
がんセンターでの細胞診の見直しで、前回書いたように”画像と針生検、細胞診の結果の整合性”があるかもしれない、つまり、細胞診の結果と針生検、画像所見が矛盾していないかもしれない(針生検は病変に命中している→良性)という可能性が高いと判断したために、マンモトームをする前にMRで確認してみようと考えたのだと思います。MRを先にする理由は、マンモトームが必要なくなるかもしれない(MRの結果も良性であればそれ以上の検査は不要と判断するということ)ということと、万が一悪性だった場合に、マンモトームを先にすると出血の影響で病変の範囲の診断が難しくなるためだと思います。
MRで良性の可能性が高いと判断された場合、それでもマンモトームまで行なうかどうかはご相談の上での判断になると思います。もしマンモトームは必要ないと言われた場合に、それでも受けたいと言うかどうかは今のうちに考えておいて下さい。
良性であることをお祈りします。それではお大事に!

匿名 さんのコメント...

とても分かりやすくご丁寧なお返事、感謝致します。
先生のお返事を読み安心しました。
ありがとうございます。
良性であることを祈りながらしばらく続く検査を頑張ります。
ありがとうございました。

匿名 さんのコメント...

こんにちは。先日はお返事ありがとうございました。

がんセンターにて、MRIをしてきました。
マンモトーム生検の前にMRIを撮ったのはマンモグラフィーや超音波では画像が分かりにくい。
超音波で元々あったしこりに繋がってしこりのようなものがあるように写っているから、狙いを定めるためにもマンモトーム生検の前にMRIで確実な場所の組織を取るか決める為だったようです。

セカンドオピニオンで採取したクラス5の細胞診は調べ直し、細胞診はクラス3bで組織診で良性だったのですが、組織診の所見はセカンドオピニオンのときま今回も乳腺症や乳頭種とのことでした。

次はマンモトーム生検です。

しこりを見つけてから長く不安な時間を過ごしていておかしくなりそうで、がんセンターの先生に「私がもしがんだったら転移はしているのか?ステージは?」とお聞きしたのですが、
「まぁ、多分早期でしょうね。開けてみなきゃわかんない」とのこと。

「今はがんかどうか五分五分」とも言われ不安なので先生のご意見を聞けたら幸いです。
先生のお話に安心する自分がいます。
よろしくお願いします。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
今はがんかどうか五分五分と言われている状態なのですから、転移とかステージとか考えるのは精神衛生上悪いのでやめましょう。それを考えたら結果が良性になる確率が増すわけではありませんし、良性なら不必要な負担になってしまいますので。悪性という診断がついてから次のステップに進むことをお勧めします。
良性であることをお祈りしています。検査頑張って下さいね。それではお大事に!

匿名 さんのコメント...

はじめまして。
今回人間ドックで8ミリ程度のしこりが見つかりました。エコーでは良性っぽいねと言われ、マンモでは判断できず、細胞診を行い結果は良性だと思われるとの診断でした。しかし、祖母と叔母が乳がんだったこともあり念のため針生検をしましょうとのことで検査した結果が初期の乳がんの疑い、とのことでした。
今週末にMRIをとります。「疑い」ということは、まだがんかわからずMRIで最終判断という意味なのでしょうか?それともがん確定でMRIで大きさなどを見てみましょう、とのことなのでしょうか。教えていただけると幸いです。よろしくお願いいたします

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
はじめまして。
通常針生検を行なった場合は、ほぼ確定診断がつきます。ただ、乳管内乳頭腫や乳管腺腫と非浸潤がんの区別は針生検でも難しいことがまれにあります。今回の場合は、細胞診で良性が疑われたということですのでこのケースの可能性があります。最終的には摘出しなければわからない場合もあるのです。なお、針生検でがんと断定できないものをMRで断定することはできません。あくまでも、より悪性が疑わしいか、良性が疑わしいかを判断する補助診断ということです。
取り急ぎ文章から推測する内容は以上です。ただ私は実際に診療しているわけではありませんので、詳細は担当医にご確認下さい。

匿名 さんのコメント...

先生お返事ありがとうございます。なんだかスッキリしました!切り取らなければわからないこともある、とのことなので、私の場合、良性か悪性かはっきりしなければ、やっぱり手術した方がいいんですよね?経過観察とかになるのでしょうか?私としては、不安のまま過ごすよりは取ってしまった方が気持ちも楽なんですが・・ちなみに細胞診は細胞量が少なかったようです。報告書にはnormal or benignと書かれていました。すみません、また教えていただきたいです。よろしくお願いいたします

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
針生検、MRで良悪の診断がつかなければ摘出が必要になる可能性が高いと思いますが、総合的に判断して良性の可能性が高い、または悪性だとしても少し経過をみることができると乳腺外科医が判断した場合は経過をみることもあり得ます。
なお、その細胞診の結果からはきちんと命中していたのかどうかの判断が困難です。周囲の細胞を引いた可能性もあるかと思います。以上です。
良い結果であることをお祈りいたします。それではお大事に。

N さんのコメント...

初めまして 42歳です。
先日の市の検診で、嚢胞が触診で見つかり要検査になりました。
分泌物等はありません。
マンモでは確認できないという結果でした。
外科で乳腺外科の先生の診察を受け、エコーで見たところ、一つの嚢胞内に白っぽい部分があるというので、
細胞診を行い、その夜から、青あざができ、今まで触れなかったようなしこりができました。
おそらく血腫だと思いますが、まさかこんな検査になるとは思わず、毎日不安で一週間後の検査結果を聞きに行くまで、自分なりに色々調べてみました。
一週間後の検査結果は、

duct上皮をごく少数認めますが、判定には至りません。
(細胞が乏しいです。確認するためには、針生検をお願いしま
す。)
でした。そこで、先生はもう一度細胞診を今度は二箇所から行いました。血腫のためか前回よりも痛かったです。
そして一週間後の検査結果が出ました。しかし結果は前回同様でした。当初の市の検診から約2ヶ月精神的に参ってしまい、担当医が
大丈夫なのか。と不安です。
そんな中で、針生検をと言われましたが、その前に私から二度も細胞診をして分からないのはなぜか?
針生検をすれば分かるのか?など質問をしたところ、
痛みの不安を考えるなら、MRIをしてみましょう。
そうすればはっきりすると思います。と言われて、言われるがまま予約をして帰ってきました。
ですが、本当にそれではっきりするのか色々なサイトで読んでいると、ますます不安になってきてしまいました。
そこで、先生にご相談なのですが、私の場合、マンモトーム生検もしくは針生検を行うべきでしょうか?
今の病院にはマンモトームの
装置がないことと、担当医に不安を感じるため、転院も考えています。
その場合紹介状と今までの検査データを持っていけば、次のステップの検査に進めるのでしょうか?
ちなみに嚢胞のサイズは1cm以下だそうです。
お忙しいところ申し訳ありません。
よろしくお願いいたします。

hidechin さんのコメント...

>Nさん
はじめまして。
嚢胞内腫瘍の診断は細胞診はもちろん、針生検でも難しい場合があります。嚢胞内腫瘍にこのような検査を行なう場合に問題になることは2つあります。
1つは出血です。嚢胞内に出血した場合は圧迫が効きませんので、稀にひどい血腫になることがあります。
もう一つは上で述べたように針生検までしても診断がつかない、または誤診する可能性があることです。明らかに良性、もしくは悪性と判断できる場合は良いのですが、グレーゾーンがあることを知っておくことが病理医にとっても乳腺外科医にとっても重要なことです。結局最終的には切除しないと診断がつかない場合もありますので、そういうものだと理解して下さい。医師によっては、そのようなことがあるので、細胞診もせずに最初から摘出を進める場合もあります。
個人的には侵襲の少ない検査から行ない、どうしても診断がつかない場合に摘出するのが良いと思っていますが、この辺りは乳腺外科医によっても判断が分かれることがあります。また私自身も画像検査で針生検では出血のリスクが高いと判断した場合は細胞診のみ行ない、乳頭状腫瘍(嚢胞内乳頭腫または嚢胞内がん)が疑われた場合には針生検を省略して摘出をすすめることもあります。
MRは、どの程度悪性を疑うかの補助診断にはなります。しかしこれで確定診断ができるわけではありません。しかし切除すべきか、またはどの程度余裕を持って切除するかの判断の目安にはなると思います。
なお、マンモトームのような太い針で組織を採取すると診断はつきやすくなりますが、その分出血のリスクが高まります。嚢胞内腫瘍にマンモトームを行なうことはけっこう勇気がいります。マンモトームのある施設に紹介してもらって判断するのも一つの方法ですが、以上のリスクをご理解の上でご判断下さい。
取り急ぎ以上です。

N さんのコメント...

お忙しいところ、回答いただきありがとうございます。
普段採血でも、緊張してしまうため、針生検と聞いて恐怖しかなかったのですが、
針生検をしても分からないかもしれないって事なんですね。
確かにもしも悪性であれば、針生検やマンモトーム生検をして、散らばってしまうリスクがあるという記事も
読みました。
ただ、今の担当医もおそらく大丈夫だと思うが、はっきりしないので、
針生検またはMRIをしてみましょうというお話でした。
私としては、できたら次の検査ではっきりしたいので、
MRIが診断結果に満たないのであれば、針生検を
、専門医の複数いる病院に
転院しようかと思ったんです。
このままMRIを受けるよりも、針生検を受けるべきか、素人判断では出来ず、ご相談させていただきました。
でも細胞もきちんと採取できていない状態で、MRIに映るのか?という疑問もありました。
先生の経験値にもよるのでしょうか?

hidechin さんのコメント...

>Nさん
最終的にその病変がなんだったのかによりますし、実際に画像を見ていませんので細胞診で細胞が十分採取できなかった原因を私がお答えすることはできません。極端な話、単なる嚢胞の中に泥状のものが溜まっていただけであれば私が何度穿刺しても十分な乳管上皮細胞は取れないからです。ちなみに針生検を受けるのであればMRを先に受けておいた方が無難です。もしまた出血したら万が一悪性であった場合にその後のMR検査の判定が出血の影響で難しくなるからです。ただ今も細胞診で出血したあとですから良悪の判定は難しい可能性はあります。
私がお答えできるのは以上です。良い結果をお祈りしています。

N さんのコメント...

度々回答いただきありがとうございます。
結局考えていた転院先の病院に、相談窓口があり、
症状を話したところ、同じ様なケースの方が過去にいて、経過観察とするという回答をいただいた
方もいたそうです。
それはそれで、大丈夫なのかという不安が残るのですが。
当初の先生のご意見も参考にMRIでは確定判断は出来ないなら
転院して他の先生のご意見を伺おうと思い、転院願いをいたしました。
本日紹介状をもらいに行き、予約の流れになると思います。
検査データ等はいただき、次の病院で受診する予定ですが、
前々回の検査でできた青あざがまだ消えていません。
完治してから受診すべきなのでしょうか?
あまり考え込まないようにと努力はしていますが、
やはり不安が常に付きまとい、
経過観察となったら、それも続いてしまうのか?と
経験積まれた先生方が実際画像を確認しての判断に委ねるしか
ないのですが…。
申し訳ありません、変な質問ばかりで。
これだけは聞いておいたほうがいいというような項目があれば
教えていただきたいです。
よろしくお願いいたします。

hidechin さんのコメント...

>Nさん
今回転院することは良いと思うのですが、疑問点をきちんと医師に確認せずに帰ってしまうとまた不信感がつのってしまい、結局ドクターショッピングのようになってしまうケースもありますので、その場で聞きたいことはきちんと聞くようにして下さい。また帰ってから疑問が浮かんだ場合は紙に書いて次回受診時に確認するようにして下さい。
受診するタイミングはいつでも良いと思います。内出血が残っていたら残っていたで医師が検査時期を判断するはずです。聞いておいた方が良いことは私からは特にありません。Nさんが疑問に思っていることを確認して下さい。
私がアドバイスできるのはそのくらいです。
それではお大事に!

N さんのコメント...

度々ご回答いただき本当に感謝しております。
再来週転院先の予約が取れましたので、
受診をする予定です。
疑問点は、その場で質問し納得いく様にしたいと思います。
それでも迷った時は、またご相談させていただくかもしれませんが、
よろしくお願いいたします。
あまり考えすぎない様に努めたいと思います。
ありがとうございました。

匿名 さんのコメント...

はじめまして。

定期検診のマンモグラフィで「石灰化あり」との診断結果だったので、
乳腺専門病院にてマンモグラフィ・エコーの再検査をしました。

エコーでは病変の疑いがありとの事でしたので、MRIで検査しました。
MRIの結果は「左下部に造影剤が集中していて石灰化も見られる。大きさは2.7㎝程」との事で、先週マンモトームを行い、

マンモトームでは、病変が下部のいろんなところにあるので13か所より細胞を吸引し、
その場で放射線確認して、3つ病変細胞がありました。

担当医の先生は、「乳管に沿って病変があるので悪性の可能性が高いが、初期なので転移もないと思います」との事でした。

良性の可能性を期待し検索をしていたら先生のサイトにたどり着き、
ご意見をお聞きしたいと思いコメントさせていただきました。

このような結果で、どんな良性病変がありますか?
(自覚症状、しこり、分泌物等なし)
もし悪性の場合、転移の可能性はあると思われますか?

お忙しいと存じますが、どうぞ宜しくお願い致します。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
はじめまして。
まずおそらく記述の中にいくつかの理解の誤りがあると思われますのでご確認下さい。

①MRIで「石灰化も見られる」とありますが、MRIでは石灰化自体は移りません。石灰化はマンモグラフィ(エコーでも確認することができる場合があります)の画像所見です。おそらくマンモグラフィで石灰化を認めたと思われる部位がMRIで造影されるということだと思います。
②マンモトームで採取するのは細胞ではなく組織です。「3つ病変細胞がありました」というのは、採取した13本(一度にこんなに採取したケースは珍しいと思いますが…)のうち3本の検体(組織)にレントゲンで石灰化が写っていたということだと思いますが違いますか?

ちなみに担当医の先生が「乳管に沿って…」とお話ししたのは病理結果が出てからですか?それともマンモトーム検査の直後ですか?病理結果が出る前のお話だと判断して良性の可能性についてお話ししますと、一番疑わしいと主治医の先生が思っているのはおそらく非浸潤がんというごく早期の乳がんだと思いますので鑑別に挙がるのは乳腺症関連の病変です。実際に画像を見ていないのでなんとも言えませんが、他には線維腺腫、Mucocele-like tumorなども紛らわしい石灰化を呈することがありますが、もしそうであれば通常エコー検査とMRである程度疑うことができるはずです。

繰り返しになりますが、私は画像を見ていないのでこれ以上のことは言えません。近いうちに結果は出るわけですのでその時に担当医によくご確認下さい。良い結果であることをお祈りいたします。

匿名 さんのコメント...

先生、迅速なお返事ありがとうございます。

仰る通り理解の誤りがありました。

①に関しては仰るとおりです。
②マンモトームの採取細胞が13本になったのは、1回目で8本採取しましたがレントゲンで1本の検体しかなかった為、もう一度同じところに刺し2回目で5本採取し2本の検体が確認でき、合計3本を検査する為との事でした。

マンモトームのレントゲン結果を待つ間に主治医の先生から、「乳管に沿って」とのお話を聞きました。

どんな結果であろうとそれを受け止めようと思います。

先生、ありがとうございました。




匿名 さんのコメント...

先生はじめまして。

希望を探してこちらにたどりつきました。

先日自分でしこりを見つけ、すぐに近くの乳腺外科のある病院で診ていただきました。
大きさ17mm。触診+エコー+マンモ どれを取っても悪性の所見は認められません。
といわれましたが、念のためこちらからの希望で細胞診をしていただき、10日後結果を聞きにいったところ、まさかのクラス4で信じられません。
先生もこの結果が間違いだと思うとまで言ってくださいましたが、
ネットでいろいろ検索していると、クラス4はほぼ癌確定。病理医もなかなかクラス5とするのは勇気がいるからクラス4にする。というような内容も拝見し、不安で不安でたまりません。
はじめは、癌でも早期だから大丈夫大丈夫。と考えることができたのに日に日に欲が出てくるようで、癌じゃないかもしれない・・・そうであってほしいと思うようになってます。
考えすぎて吐き気もします。

今はバネ式の針生検をして結果待ちです。
先生は線維腺腫だと思うとおっしゃっているのですが、まだ希望はありますでしょうか?
お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
はじめまして。
ご不安に思われるお気持ちはよく理解できますが、実際に診療していない私が軽々しくお答えすることはできません。針生検もしたのでしたら間もなく結果が出るわけですので不確かな情報に頼ることはお勧めしません。
一般的なお話をするとしたら、乳腺症型の線維腺腫や乳管内乳頭腫、乳管腺腫などは細胞診でがんと間違いやすい腫瘤です。ですから細胞診でClassⅣだったとしても良性の可能性はあり得ます。以上です。良性だと良いですね。それではお大事に。

匿名 さんのコメント...

こんにちは。
先日はお返事ありがとうございました。
細胞診クラス4でこちらに相談させていただいた者です。

あの後、組織診の結果がわかり、線維腺腫との結果でした。
一度クラス4と出ているため、念のため免疫染色?もし、そちらの結果も線維腺腫でした。
また、念のため予約しておいたもうひとつの病院では、触診とエコーのみですが、誰がどう見ても線維腺腫です。と言われました。

二つ目の病院で局所麻酔で取りたい意思を伝えたのですが、特に具体的な話はしてもらえず、半年後の経過観察になりました。その時は癌かも知れないという不安から開放された喜びに胸がいっぱいで安心感しかなかったのですが、日が経つにつれ外科生検の必要性はないのか気になってきました。

先生でしたら、このような一度クラス4と出ている症例に対して外科生検をするべきだと思いますか?
また、局所麻酔で摘出ができるのに、経過観察というのは、線維腺腫摘出は何かデメリットがあるのでしょうか?

お忙しいところ何度も申し訳ありません。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
良性という結果で良かったですね!
確かに針生検でも診断を誤る可能性は0%ではありませんが、画像所見が線維腺腫を疑う所見で、針生検結果も線維腺腫ということであれば線維腺腫と診断するのが普通です。細胞所見と針生検、そして画像診断の間で明らかな矛盾がある場合、例えば腫瘤を形成しないような病変に対して細胞診をした場所と針生検をした場所が違う可能性があるケースなどでは切除生検を考慮する場合もありますが、今回のケースは明らかな腫瘤を形成しており、細胞診と針生検が違う病変から採取された可能性はほとんどないと思いますので違う病変から採取された可能性はきわめて低いと思います。ですから匿名さんのようなケースで画像と病理で矛盾がなければ細胞診でClass4であったとしてもあえて摘出する必要はないと思います。可能であれば細胞診をもう一度見直していただいて、針生検の所見と矛盾しないか確認してみるのが良いと思います(私は必ず病理に問い合わせます)。
摘出するデメリットは、不必要な傷を乳房につけてしまうことです。それでも心配であれば切除しても良いとは思いますが(切除することがまったくないわけではありません)、基本的に増大傾向がなければ線維腺腫は経過観察するのが普通ですのでよくご相談なさって下さい。以上です。

匿名 さんのコメント...

先生こんにちは。
いつも早いお返事ありがとうございます!!

私の場合、細胞診と針生検が違う病変から採取された可能性はほとんどないと考えられるのですね。
ついついネットで検索してしまって、線維腺腫だと思っていたら実は癌だったという記事などを見て、だんだん不安になっていたのですが、安心できました。

今まで何ともなかったのに癌かも?と思っていると肺や体のあちこちが痛い気がして・・・体って不思議ですね。

半年後の経過観察まで毎月セルフチェックをちゃんとして、それでも気になるようであればその時にもう一度摘出したい旨伝えてみます。

本当にありがとうございました!!

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
そうですね。もし増大傾向があるようでしたら早めに受診して下さい。
それではお大事に!

匿名 さんのコメント...

いちごといいます。40歳です。
ネットで、さまよいここにたどり着きました。どうか、ご意見をお聞かせください

最初の異変は5年前。町の無料検査にひっかかりました。その時はエコーまでして乳腺症とのことでした。

その後定期的にセルフチェックをしていて、半年前に左の1つの乳腺から赤い分泌物があり産婦人科にある乳腺科を受診。マンモとエコー、分泌物の検査 で乳腺症との診断を受けました。

2ヶ月前から、左乳房 とくに乳首に痛みを感じ、1ヶ月まえに左乳首のすぐ上にしこりを発見。今度は外科の乳腺科を受診。
マンモ、エコー、触診で診断が難しい。癌の疑いもある。3ヶ月待つか、すぐに検査をして白黒つけるか…。と言われ、すぐにコア生検を受けました。

マンモでは、全体が白っぽく判断が難しい。
エコーでは、境界線がハッキリしない丸っぽい黒いものあり。大きさ約1*5センチ。
触診でしこりを絞るが分泌物なし。生検時、針を指しても分泌物なし。
しこりを触ると痛みあり。
大きさ、痛みは生理とは関係なし。

2週間後に結果。
良性腫瘍。炎症からのしこりということで放置しておいていいとのことで、それ以上の説明もなく結果も見せてもらえませんでした。痛みがあるので日帰りでの除去手術も可能ですということで、今月末に切除手術するとなりました。

昨日、手術前検査に行き再度エコーしました。腫瘍が大きくなっているので、切除生検にしましょうとなりました。

その他にも気になる症状があり、左の肩から鎖骨下に腫れがあり、それも先生に相談したのですが、気のせいと見てもくれず触りもしてくれませんでした。口内炎もひどく、精神的に参ってます。

やっぱり、自分の体のことだから心配だし、身内が卵巣癌でなくなっているから不安です。

画像などがないなかですが、この症状を聞いてコア生検で良性でも切除生検で悪性が見つかることがあるんでしょうか?癌の可能性はあると思いますか?
ご意見を聞かせてください。宜しくお願いします。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん(いちごさん)
はじめまして。
実際に画像を見ているわけではありませんのでなんとも言えないのですが…。もし本当に血性分泌があったのでしたら、考えやすいのは乳管内乳頭腫か乳がんです。針生検で良性であった場合、たとえば乳管内乳頭腫の疑いと診断された場合は、まれではありますが実際は非浸潤がんだったということは起こりえます。非浸潤がんと乳管内乳頭腫は細胞診はもちろん、針生検でも鑑別が難しいことがあるのです。
ただ、今回の場合は、”炎症からのしこり”(?)という針生検の結果ですので、乳管内乳頭腫を疑ったわけではないようです。乳腺の腫瘤を形成する炎症性疾患は稀ですがいくつかあります(肉芽腫性乳腺炎、乳腺結核、サルコイドーシス、脂肪壊死など)。そのうちのどれかだったのかもしれません。摘出生検をしなければ確定診断がつかないケースもありますので、その結果を見てから、再度全身の症状と関係ないかどうかをご確認してみて下さい。
以上です。

aya さんのコメント...

はじめまして。
先生に確認したい事があります。
6月に健康診断で乳がんの精密検査要となり、総合病院に行きました。
最初の検査は、7月にマンモ、エコーでした。
しこりが1.3cmあったので、その日に細胞診しました。結果、良性でした。
でも、一ヶ月ごとの経過観察と言う事になり、
8月にエコーをした際に、しこりが変形していびつな形になってました。すぐ針生検をしてもらい、結果がんの疑いでした。
いつまでも、しこりがあるのは嫌なので、一ヶ月後手術することになりました。
骨シンチ、CT造影、MRIの検査もし、やはり癌の疑いありということでした。
手術は、温存+センチネルリンパ節生検でした。リンパ節は、4つです。右胸なんですが、乳首から脇の下まで結構な長さを切りました。
その後は、放射線治療って言われてましたが、
1ヶ月後生検結果が、良性でした。
こんな事ってあるんですか?
良性なら、リンパまで取らなくても良かったのでは?とかいろいろショック過ぎて、精神的にも参ってます。

hidechin さんのコメント...

>ayaさん
はじめまして。
なかなか診断が難しいケースだったのだと思います。
細胞診で”良性”、経過を見た後の針生検で”悪性疑い”、他の画像検査でも”悪性疑い”ということで、がんの疑いが強いということで乳房温存術+センチネルリンパ節生検を行なったということですよね?
このような経過は起こりうることです。術前の経過の中で”悪性”と確定診断はされていないわけですから、手術時の診断は、あくまでも”乳がん疑い”なのです。もし乳房全摘をしていたのでしたら問題があると思いますが、乳房温存術であれば良性の可能性もあり得るということを十分ご説明した上で行なうことはあります。全摘であれば、先に切除生検(しこりだけを取る手術)を行なうべきなのですが、温存術の場合は、へたに切除生検を行なうとそのあとの手術がやりにくくなる場合があります。センチネルリンパ節生検もリンパ流が変わってしまうことがありますので、同意が得られれば同時に行なう場合はあり得ると思います。
結果的には良性でしたので傷が大きくなってしまったことは過剰な侵襲だったことになりますが、以上のような理由でやむを得ない場合もあるのです。
ただここにこのような疑問をお書きになるということは、術前に良性である可能性が0%ではないことや、なぜこのような術式が必要であるかということの説明が不十分だったのかもしれませんね。
もしそれでも疑問や異議があるのでしたら、まずは直接主治医にお聞きになってみてはいかがでしょうか?

匿名 さんのコメント...

初めまして。乳がん手術まで決まっていたのですが、経過観察に変更になり、うれしい反面不安な気持ちもきえません。先生の見解をお聞かせください。
会社の乳がん検診(エコー)で乳腺症の疑いで半年後にマンモグラフィーを受けるようにと結果が出たため、乳腺外科にいきました。
エコーで見た感じでは5ミリの袋(しこり、触診ではわからない)がありますが、見た感じは大丈夫そうです。一応細胞診をしましょう。とのこで細胞診をしました。
2週間後、細胞診がグレード4の結果のため90パーセント乳がんでしょうとのこと。その日のうちにマンモグラフィー、MRIやレントゲン、血液検査などをして(マンモグラフィー、MRIには何もうつっていません)、手術の日などをきめました。その日にエコーをもう一度すると、その袋(しこり)がなくなっていました。
1週間後もう一度エコーをとることになり、やはり1週間後もエコーには何もうつりませんでした。
先生いわく、なくなってしまったので、今のところ手術の必要がないとのこと。組織検査もきちんとした場所がわからないので、必要ないでしょうとのこと。おそらく良性の可能性が高いので、4か月経過観察になりました。
うれしい反面、不安が消えません。でもないものをどうにもできませんよね。
こういうケースはあるのでしょうか?
先生ならどのようにされますか?

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
初めまして。
まず細胞診の結果はグレード4ではなく、クラスⅣだと思います。がんの疑いが強いということだと思いますが、嚢胞性病変の場合、全て吸引してしまうと後でわからなくなることがあります。多分良性だと思って全部吸引してしまったのだと思いますが、正確な位置を把握していないとその後の対応が困難になることがあります。

MRで何も写っていないことから良性だと思うという判断になったのだと思いますが慎重な経過観察が必要だと思います(細胞所見を見ていないのでなんとも言えませんが)。

私の患者さんが同じ状況になってしまったとしたらやはり慎重に経過観察にすると思います。MRで写らなかったのであれば少なくとも腫瘤は形成していないはずなので経過観察は可能かと思います。ただ嚢胞内がんの可能性を100%否定できる訳ではありませんのできちんと経過観察を受けてくださいね。

私が言えるのは以上です。それではお大事に!

匿名 さんのコメント...

忙しい中、お返事ありがとうございます。
これからきちんと経過観察をしていきたいと思います。
すっきりしませんが、自分の体なのでどうしようもないですよね。
ありがとうございました。

匿名 さんのコメント...

はじめまして。
お忙しいところ申し訳ありません。
一年前に自分で1cmのしこりをみつけ、総合病院の乳腺外来にいき、バネ式の針生検で、しっかり組織もとれたので、良性と言われ、これからは健診で受けるだけでいいですよ。と言われました。しこりは痛みもなく大きくもなっていないような感じです。一年後、同じ総合病院の健診センターでエコーとマンモの検査を受けました。触診の際もしこりがあること、同病院の乳腺外来で一年前に針生検をしたことをお話し、先生はその時のカルテを確認していました。後日、結果が来て、要精密検査となりました。エコー写真も同封されていて、しこりの大きさもかわってないようですが形が前回とかわってました。場所もそのしこりと同じだと思われます。針生検で良性と出た後、また要精密とはどんなことが考えられますか?

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
初めまして。
線維腺腫などの良性腫瘍でも途中で増大したり形状が変化することはあります。生検で良性と確認されているわけですのでおそらく心配ないと思いますが、形状が気になった場合には、私でも再度生検を勧めることがあります。
例えば線維腺腫の場合は特に葉状腫瘍との鑑別が針生検でも難しいことがあります。また乳管内乳頭腫と診断された場合も非浸潤がんとの鑑別が難しいことがありますので形状の変化が見られた場合は再度生検をすることはあり得ます。断定はできませんが、担当医はそのような可能性を考えたのではないでしょうか。

匿名 さんのコメント...

先日、2月10日に投稿したものです。
お忙しいところ、早々のお返事どうもありがとうございました。
早速来週検査に行ってきます。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
良い結果をお祈りしています。
それではお大事に!

匿名 さんのコメント...

はじめまして
乳がん検診(マンモのみ)でひっかか総合病院で検査を受けました。そこでのマンモとエコーで白いモヤがあるので針生検をします。とのことでした。
所見書のようなものはもらってませんが、針生検の説明に
乳腺腫瘍。悪性の可能性を否定できない所見のため針生検をします、とありました。
進行度はわかりますか、と聞くとそもそもガンかどうかもわかりません。と言われました。

この時点での自分の悪性の可能性は高いのでしょうか。
悪性の可能性を…という文章では楽観的にカテゴリー3かと思いますが、しこり、分泌物のない状態でマンモ、エコーともにひっかかったことが気になります。

また、初めて受けた検診なので、これまで怠った分気づかない間に転移まで進んでいるのでは、と不安です

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
はじめまして。
ご心配されるお気持ちはよく理解できますが、現時点ではまだ悪性かどうかわかっていないわけですので、転移の可能性まで考えても意味がありません。まずは良性か悪性かをきちんと診断してもらってから考えるべきです。

ちなみに明らかに良性なら針生検はしないわけですから、悪性の可能性を否定できないと書いてあるのは当然です。どの程度悪性が疑わしいかは画像を見ていない私が申し上げることはできません。仮に10%の可能性と言われたとしても、それで良性と決めつけることはできないのですから、悪性の可能性がどのくらいあるかを考えることもあまり意味があるとは思えません。可能性がたとえ低くても悪性を否定できないという場合には、針生検をお勧めすることがあるのは事実ですので、結局は結果が出ないことにはあれこれ考えても仕方ないということになります。

おわかりいただけたでしょうか?

匿名 さんのコメント...

初めて投稿させていただきます。
39歳女性 出産経験2人 母乳2人とも1年間完全母乳。 長男10歳 次男7歳です。
家族親族に乳がん、子宮がんはおりません。 
非常に心配性で先生のご意見を伺いたく投稿しました。

H26.7~現在まで
a:左の乳 下の方に1㎝程度のしこりあり。
…こちらに関して、専門医はシコリという認識のようで、経過観察が下記のようです。

b:左の乳 乳首の左に3㎝程度のごりっとした感触あり。
  形もごつごつしています。 

経過は下記のようです。
H25.9 人間ドッグ:マンモ 左 石灰化(良性) エコー 左 乳腺腫瘍が疑われる
  →付属の総合病院外科にて再検査(乳腺外科ではない)
   上記マンモ、エコーの画像、先生の触診にて、経過観察で良いと思うとの事。
   何センチ程度かは聞かなかった。

H26.7 近くの乳腺外科クリニック(開業医):左の乳の下に自分の手で触れるしこりを発見し受診
  →エコー、マンモ、触診のみの検査
  →がんとは言われず、線維腺腫と葉状腫瘍の説明用紙をいただき帰宅
  その際の説明では、「1.1㎝」「大きくならないか様子を見ればよい」と言われただけで、
  線維腺腫か葉状腫瘍とは言われていないが、説明用紙を貰ったので、どちらかの可能性だったのか?と、自分で想像しています。

H27.9 人間ドッグ:マンモ 左 石灰化(良性) エコー 左 乳腺拡張 疑
→H28.1 上記近くの乳腺外科クリニックにて精密検査 マンモの画像を持っていき、エコー、触診をしてもらう。
→大きさはH26.7当初と変わらないので経過観察で良い。

H29.2 上記クリニックにて検査 マンモ、エコー、触診
  →大きさは変化無し。


質問は以下です。
①aの1センチ程度のしこりに関してですが、
 3年間大きさが変わっていないので、悪性がんという事は心配しなくても大丈夫ですか?
何の可能性がありますか?
 ↓
②aの1センチのしこりについては、これ以上の精密検査(例えばマンモトームなどの検査)は必要ありますか?

③クリニックでは毎回上記a、bの両方のヶ所もちゃんと診ていただいているのですが、
aについては先生が大きさのコメントを言うのですが、
bについては、「なんだろうね?こういうお乳の形かな、、、?シコリではない。」と言います。
bは何なのでしょう?

④生理前になると、左の胸(特に1センチのしこりのあたり)が痛みます。
痛いたびに心配になりますが、「痛みとがんは関係ない」と先生がおっしゃるのですが、
何なのでしょうか?

とても心配性の性格で、小林まおさんの最初の人間ドッグで誤診?という情報を聞いて、更に心配です。

大変お忙しいと思いますが、どうぞご意見を教えてください。
よろしくお願いします。
  

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
初めまして。
まず、私は実際に画像を見ておりませんので主治医の先生以上の診断はできないということをご理解ください。
その上で一般論としてお答えできる範囲でお答えします。

①②まず、aのシコリですが、エコー画像上で線維腺腫(または葉状腫瘍)を疑う形状で、3年間大きさが変化していなければ線維腺腫の可能性が高いと思います。葉状腫瘍は一般的には増大するスピードが非常に早いのが特徴だからです。それでもどうしても心配ということであれば針生検をしてほしいと主治医に相談して見てください。
③画像を見ていないのでお答えすることは困難です。痛みがあるのでしたら乳腺症の一部の可能性が高いと思いますが、非浸潤がんでもしこりを形成せずに乳腺のムラのように見えることはあります。生検までする必要があるかどうかは主治医の判断かと思いますが、一度お聞きになって見てはいかがですか?
④痛みがあるのはおそらくベースに乳腺症があるためと思われます。しこりの部分を強く触ると特に痛みが生じますが、それは線維腺腫(などのしこり)自体が痛むというより、周囲の乳腺が痛むことが多いのです。そう考えるとbのしこりっぽく触れる部分は乳腺症の一部でも全く矛盾はありません。

ただ繰り返しますが、私は画像を見ていませんので正確な診断はできません。ご不安に思われるお気持ちは理解できますが、実際に画像を見て診断されている病状に対して、ネット上で診断や確認を求めることはあまりお勧めできません。まずは主治医に不安に思っていることを相談してみて、解決しなければセカンドオピニオンを求めてみてはいかがでしょうか?

匿名 さんのコメント...

7月2日に投稿した者です。
お忙しい中早急なお返事ありがとうございました。


先生のおっしゃる通り、画像を見ていただいていないので一般論という事で充分です。
主治医の先生に不安に思っていることを聞くのに、
頭が整理されて大変参考になります!!

一般論ということで重々承知いたしておりますが、上記の中で追加で伺いたい点があります。


針生検と細胞診についてですが、やはり針を刺すなどの検査なので多少のデメリットもあると思われますが、
hidechin先生なら、「どうしても心配」と言われたら、検査のデメリットも考慮すると、
どの検査が一番いいと思われますか?
細胞診やマンモトーム生検、MRIなど、色々な種類の検査があるようですが。
(万全を期すというよりは、心配な分を多少払拭する と 検査のデメリットを天秤にかけるとどの検査が良いでしょうか、、、)

☆実際に画像を見て診断されている病状に対して、ネット上で診断や確認を求めることはあまりお勧めできません。まずは主治医に不安に思っていることを相談してみて、解決しなければセカンドオピニオンを求めてみてはいかがでしょうか?
→先生のおっしゃる事はごもっともです。
 一般論の範囲でお答えいただいた先生の誠意に感謝いたします。

 

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
細胞診、針生検、マンモトームなどの吸引組織生検、何が良いかというのは病変の状況によります。細胞診が適するのは、例えば嚢胞か充実性腫瘍か迷う場合などです。マンモトーム生検が必要なのは、細胞診や針生検で非浸潤がんが疑われる場合やがんが間違いない場合で術前化学療法を行う場合(針生検で十分な場合もありますが)などです。線維腺腫かがんかの鑑別目的なら針生検で十分だと思います。信頼できる細胞診断士がいるならまず細胞診を行っても良いと思います。ただ細胞診で判断が難しいこともありますので1回で決着をつけたいなら針生検をお勧めします。経験の十分な医師が行う場合、針を刺すことのデメリットはほぼ出血の可能性のみ(麻酔が不十分なら痛みを伴うこともありますが)ですが、十分に圧迫止血すればそうそう起きるものではありません。
なおMRは良悪の診断においては、あくまでも参考すべき一つの検査手段にすぎません。時に針生検や摘出まで行うかどうか判断するためにMRを行うこともありますが(非浸潤がんか乳管内乳頭腫か、線維腺腫か葉状腫瘍かで迷う場合など)、生検以上の情報を与えてくれる訳ではありません。がんと診断がついた場合に広がりを診断する上では非常に有用な検査ではありますが。
匿名さんの場合に、次の検査として何をすべきかは私には断言できませんが、aのみであれば針生検で十分だと思います。bも含めてということであれば、まずはMRを行って、bの生検(マンモトーム生検または針生検)が必要かどうかを判断した上で、aとbの生検の必要性を判断するのが良いように思います。
以上です。

匿名 さんのコメント...

初めまして。
41歳になるものです。
昨年の市の検診(エコー)でひっかかり、病院で再検査してもらった所右乳房に嚢胞があるということでした。他の場所には特に所見はなく、治療はなし。
それから半年に一度定期検査(触診とエコー)をおこなっております。
7月に入りいつもの定期検査を行ったところ、半年前にはなかったしこりがエコーで見つかり(左乳房)触診でも確認できました。
形などからほぼ99%心配はないと思うが、念のためということで細胞診を行いました。
一週間後の結果、クラス4。5と診断を出しても良いのではないかというものだったそうです。
癌が強く疑われるため、その日のうちに針生検をしました。
昨日結果を聞きにいきましたら、病理診断報告書には繊維腺腫と診断しますが、良性葉状腫瘍が鑑別にあがるとの所見。一転して良性と判断されました。
ただ、良性だがそのしこりを摘出し、病理に出して細かく見てもらった方がいいでしょうと言われました。
大きさは1cm。
帰宅後、落ち着いて考えた時、聞いておけばよかったなと不安に思うことがでてきました。
針生検で良性と出たので間違いはないと思うのですが、まだ癌の可能性がわずかでもあり、しこりを摘出し検査をとなったのか、1cmの大きさではあるが良性葉状腫瘍が鑑別にとあるのでそのための摘出なのか、
、、
針生検の結果は間違いなく確定と思ってよいのか、、、

長々と申し訳ありません。よろしくお願い致します。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
初めまして。
診断が二転三転してご心配のことと思います。
細胞診の結果は置いておいて、針生検で線維腺腫または葉状腫瘍と診断されることは時々あります。このような鑑別診断になる時に、乳がんとの鑑別はあまり考えなくて良い、つまり乳がんの可能性は極めて低いと考えて良いと思います。
ただ、葉状腫瘍は良性から悪性まであり、針生検では良悪の鑑別が困難な場合がありますので、葉状腫瘍の可能性があると針生検で診断された場合は、摘出生検が必要です。摘出を勧められたのはそういう理由ではないかと思います。
私は実際に画像も病理所見も見ていませんのであくまでも想像ですが、考えられることは以上です。
良い結果をお祈りしています。

匿名 さんのコメント...

昨日質問したものです。
早速のお返事ありがとうございました!
病院の都合で摘出、病理診断までが2ヶ月ほど先になるので色々考えて不安になってしまいました。
先生のご意見を伺えて、安心し、気持ちも落ち着きました!
画像など資料がない状態での質問でしたのに、本当に丁寧答えてくださりありがとうございます。
また今後何かありましたら質問させていただきたいです。
ありがとうございました。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
もし万が一悪性の葉状腫瘍の場合、増殖スピードは非常に早い(がんよりも)ですので、腫瘍の増大がないかどうかはご自身でチェックしておいて下さい。もし増大が見られた場合はすぐに病院に連絡するようにお願いします。
それではお大事に!

匿名 さんのコメント...

はじめまして
今年の5月に会社の人間ドックでマンモ検査を受けたところ、要精密検査となりドックを受けた病院の乳腺外科で受診をしました。
そこで3Dマンモ検査とエコー検査をしました。
先生の診断により後日MRI造影検査をすることになり、結果は白い影のようなものが写っていて、所見でガンステージ1の可能性ありと診断が下されました。
そのためマンモトーム生検をすることになり、結果は乳腺症とのことでした。
先生が、組織を取ったところがMRIの疑わしい場所をダイレクトに取れているかどうか不安なので、再度MRI検査をして確かめましょうとおっしゃいました。
そのMRI検査を受けるのはこれからなのですが、もし取れていない場合、再度マンモトーム生検をするとのことです。
長期に渡って検査を繰り返しているのですが、なかなか診断は難しいのでしょうか?
良性であることを日々祈っている不安な毎日を送っています。
なにかいいアドバイスがありましたら、是非教えてもらえると嬉しいです

匿名 さんのコメント...

追伸です
先程投稿した者です。
46歳です。
最初のマンモ検査で左胸の中部表面付近に細かな石灰化と中部に腫瘤が確認され、マンモ検査とMRI検査の疑わしい場所が少し違う様に思えると先生は言っていました。
マンモト-ム生検では石灰化はしっかり取れたと言っていました。
病理検査で良性である診断だったのですがMRI検査結果が気になるということでマンモト-ム生検でマ-カ-で取ったところに印が入っているのでまたMRI造影検査で確認するということでした。
先生が言うにはMRIで白く写る場合に乳腺症でもなることはあると言っていたのですがどうなのでしょうか?
たびたびすみません。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
はじめまして。
乳腺症でMRで染まることはあります。明らかに乳腺症によるものと推測できる場合もありますが、結構わかりにくい場合もあります。
マンモトームはステレオガイド下(マンモの撮影と同じようた状態での生検)で行なったのですか?そうであれば石灰化は乳腺症でMRで染まった部分はがんということはありえます。ただその場合、超音波検査で病変が見えなければ経過観察になると思います。
以上です。

匿名 さんのコメント...

お忙しい中、お返事を頂きありがとうございます。

マンモト-ム生検はマンモグラフィ検査の様に挟んで疑わしい箇所を確認して太い針で吸引しながら取る検査でした。
MRI検査をし結果が出た後、エコー検査でMRIで引っかかった箇所を確認して頂きましたがこれといった病変ははっきりと分からないと仰っていました。
これから再度、MRI検査を受けますが、主治医の先生を信じてはっきりと病名が確定するまで検査を続けようと思います。
良きアドバイスをありがとうございました。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
やはりそうでしたか。
慎重に経過観察をしてもらってくださいね。
ではお大事に!

匿名 さんのコメント...

昨年7月に左乳房のグレード1、ホルモン陽性の1ミリの浸潤がんを温存手術し、放射線治療しました。
1年検診で、同じく左乳房ですが、前回とは離れた場所に新しい6ミリ範囲の石灰化が見つかりました。経過観察かマンモトームのどちらかと言われたので、マンモトームを受けました。結果は良性。しかしMLL が一部に見つかり、慎重に経過観察と言われました。
主治医の元に結果を持っていき、相談しても同様の返事で、このまま何もない可能性も高い、今はこれ以上の切除などする必要はないと考える。3ヶ月後に経過を見ましょう…と言われました。
でもネットで調べるとMLLはがんが併発している。すぐに切除して検査を!と書いてあり、大変不安になりました。
本当にすぐに切除は必要ないのでしょうか?MLLがあっても、このまま悪性にならない事もあるのでしょうか?

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
初めまして。
MLLの全てにがんが合併している訳ではありません。以前は切除生検をしてがんの合併を調べるべきだという考え方が主流でしたが、今は非浸潤がんの過剰診断が問題になる時代ですので、例えばMRで疑わしい病変が見られない場合は経過観察でも良いのでかもしれません。実際私も細胞診で粘液が引けても切除希望がない場合は経過観察をすることもありましたが、その中でがんが合併してきた患者さんは今のところありません。一方、MLLの診断で切除した標本内に非浸潤がんが発見されたケースも2例ほど経験しています。ただその2例が将来的に命に関わるような浸潤がんになったのかどうかはわかりません。
主治医の先生は温存術で乳腺を部分切除している状態でさらに部分切除すると変形が強くなることも心配されたのだと思います。慎重に経過観察というのも選択肢として十分考えられると思いますよ。ただご心配であれば再度ご相談なさってみてください。

さくら さんのコメント...

初めまして。お忙しいところ恐れ入りますが、ご意見を伺いたくてコメントさせて頂きました。

会社の健康診断にて、
一昨年 マンモ:左側 乳腺腫瘤の疑い
    エコー:左側 乳腺のう胞
昨年  マンモ:両側 腋窩リンパ節腫大
    エコー:左側 乳腺線維腺腫の疑い・乳腺のう胞
で、経過観察でしたが、
今年  マンモ:両側 異常なし
    エコー:左側 乳腺のう胞内腫瘤の疑い
        両側 乳腺のう胞
で、要精密検査となり、がんセンターに受診しました。

初診日は、健康診断のエコー画像を見たのと触診のみで、癌かどうかは50%なので、一通りの検査をすることになり、昨日1日でマンモ・エコー・MRI・エコー下マンモトーム生検を行いました。

マンモやエコーを再度行った上での生検でなく、いきなり生検だったことも気になるのですが、先生の上記コメントの中で、のう胞内腫瘤の場合はマンモトームでなく細胞針を行うような記載がありましたので、気になってコメントさせて頂きました。

通常、健康診断のエコー画像と触診のみで、マンモトーム生検をいきなり行うことはあるのでしょうか?
画像のみで癌の可能性が高いと思っての検査ということもあるのでしょうか?
(素人の私が見ても、のう胞内にしこりがあるのは見てわかりました)
又、のう胞内腫瘤の疑いでも、細胞針でなくマンモトームを行うこともあるのでしょうか?

私は自分でも認識できるほど、しこり(のう胞?)は左右に複数あり、そのどれが今回の検査対象となったのかわかりませんが、初診の先生と検査された先生が違ったこともあり、のう胞内腫瘤の疑いのあるしこりがちゃんと検査されたのかも心配しています・・・。

昨日検査を行い、結果受診は7月9日とかなり先なので不安もあります。
ネットで検索する限りでは、のう胞内腫瘤が悪性の確立はかなり低いとの記載が多いですが、やはり確立は低いと思って良いのでしょうか?

お時間のある時で構いませんので、返信頂ければ幸いです。
恐れ入りますが、どうぞよろしくお願い致します。

hidechin さんのコメント...

>さくらさん
投稿があった場合、メールが届くことになっているのですが、サイト上の問題でメール通知がなかったのとと新規の記載を中止していたこともあって、このコメントを読んだのは本日となってしまいました。
投稿からすでに2ヶ月が経過しておりますのですでに決着はついているかと思います。取り急ぎお詫び申し上げます。