2013年12月2日月曜日

師走…

11月中旬に一度積もってからは比較的落ち着いていたのに、師走に入った途端、また雪が積もり始めています。毎年のことではありますが、私にとって天敵の冬がまたやってきました…(泣)

病院の方は、週末に消化器センターの臨時入院が多数入ったためベッド調整が厳しくなって師長さんが大変そうでした。乳腺センターの方は、手術患者さんはそうでもないのですが、ここ数日でかなり進行した乳がんの方が立て続けに入院したためにN先生は忙しくなっています。

それにしても、芸能人の闘病などがマスコミで話題になったり、映画化をきっかけにピンクリボン運動が広く認知されてきたにもかかわらず、何年も我慢してどうにもならなくなってから受診する乳がん患者さんはまったく減った感じがしません。数年前にしこりを自覚した時に受診してくれていたらと思うと残念でなりません。検診不要論、乳がん治療不要論を説く医師はこのような患者さんを診てどう思うのでしょうか?その時受診したとしても、手術と放射線や抗がん剤をされて苦しんだあげく、結局再発するから結果は同じだと主張するのでしょうか?まったく根拠のない暴論に惑わされないようにしたいものです。少なくともしこりが小さいうちに手術していたら、こんなに大きな胸壁の腫瘤による痛みで苦しむことはなかったはずです。来年はこのような患者さんが少しでも減ることを祈っています。


今週末は病院の忘年会のため、G先生は病棟の出し物の準備に追われています。毎年G先生が企画して病棟の看護師さんや外科医たちと一緒に頑張っています。ちなみに私は病棟の出し物には参加せず、化学療法室の席からこっそり見るだけにするつもりです(笑)

これからますます寒くなります。インフルエンザもそろそろ流行り出すはずです。しっかり栄養を摂りつつ、運動にも心がけて冬を乗り切りましょう!

6 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

11月に乳房温存手術しました。術後病理検査結果は非浸潤性乳管がんで組織の断面も陰性。温存なので放射線治療は絶対受けなさいと言われました。ホルモン療法療法はどっちでもいいよと言われました。このような場合ホルモン療法は必要でしょうか。ちなみにホルモン感受性は高度ホルモン反応性です。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
はじめまして。
乳房温存術後の放射線治療は、局所再発率を有意に低下させることは証明されています。またホルモン療法(タモキシフェン)も局所再発率を下げることと対側乳がんの抑制効果が証明されています。しかし、ホルモン療法の局所再発抑制効果は放射線治療より少ないため、放射線治療を行なった上での上乗せ効果については意見の一致をみていません。またタモキシフェンによる、ほてり、血栓症、子宮体がん発生などの副作用の問題もあります。
ですから乳癌診療ガイドラインでも、乳房温存術後のホルモン療法は、”推奨グレードC1:ホルモン受容体陽性の場合、タモキシフェンの5年投与を考慮してもよい”ということになっています。そういう意味で主治医の先生は、”どっちでもいいよ”とおっしゃったのだと思います。
以上です。

P.S トップページの注意事項を一度お読みになっていただければ幸いです。

匿名 さんのコメント...

回答ありがとうございました。
治療は患者の生活や環境 、病状により様々で簡単に回答できないことと思います。実際に患者と接し、よりよいアドバイスを心がけていらっしゃるのだと思います。
このような質問をして申し訳ありません。
今後もたくさんの情報を教えてください。

uniengawa さんのコメント...

術後1年3ヶ月で胸骨リンパに転移し、FEC or TS1の臨床試験に参加する治療を薦められ、現在TS1を服用中です
まだ1クールめですが、副作用はほとんどなく、ぼっこり腫れたリンパの腫れも心なしか小さくなってきました♪
主治医とCRCさんが、副作用なくってよかった~って喜んでくれて嬉しかったです

暴論について
乳がん患者の立場として 、情報過多の今の世の中、何を信じていいのかわからなくなったり不安を煽られることが多々あります
抗がん剤をやめろとかいう本も
結局がん患者を混乱させてるようなふうにしかとらえられなくって、頭にきちゃいます

人それぞれだと思いますが、私は医療関係者の誠実さと医学の力を信じます☆

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
ご理解いただきありがとうございます。ネットは時にとても有益ではありますが、間違った情報も多いですし、個々の病状を正確に把握しない状況でのアドバイスには限界があります。本来一番匿名さんのことをよくわかっているのは主治医の先生なのですから、まずは納得いくまでお聞きになるのが一番だと思います。
それではお大事に!

hidechin さんのコメント...

>uniengawa さん
はじめまして。臨床試験に参加されたのですね。効果が見られることをお祈りいたします!
昔のように一方的に十分な説明もなく、時にその患者さんにとって有害無益な抗がん剤を投与してきた歴史はたしかにあります。しかし、今はエビデンスに基づいたガイドラインにのっとって治療を行なうことが多いですし、エビデンスが不十分であっても、乳腺診療の経験が豊富で、きちんと勉強している乳腺外科医は、患者さんに与える利益と害についてきちんと考えた上で治療方針を提示していると思います(一部そうではない医師もいるかもしれませんが、私はそう信じたいです)。
抗がん剤も上乗せ効果がない患者さんにはしない方向になってきていますし、抗がん剤の害のみを強調して、それを使う医師はすべて金儲けのためにやっているかのような論調には私は賛成できません。
多くの乳がん患者さんが、uniengawa さんのようにきちんと理解して治療を考えて下さることを願っています。
それではお大事に!