2012年5月11日金曜日

乳がん進行・再発治療症例の検討会

昨年の夏にも行なわれた進行・再発治療の勉強会がまた今晩開かれました。

今回も4つの施設から乳腺外科医5人だけ(今回はG先生も参加)の小規模の勉強会でした。人数が少ない分、自由に発言できるのでとても濃厚な討論ができました。

前回同様、今回もまずK乳腺クリニックのM先生から、術前化学療法(FEC-ドセタキセル)で悪化した症例と奏効した症例の提示がありました。FEC4回が奏効したのにドセタキセル2回投与後に増大(嚢胞様の変性を伴って)してしまった症例では、FECに戻すかもう少しドセタキセルを続けるべきか、という質問がありましたが、私なら手術に踏み切るか、再度針生検をして組織学的な効果を見てみると答えました。もう1例はFECは無効でしたがドセタキセル4回終了時点で有効(腫瘍は残存)だったケースで、さらにドセタキセルの投与を追加するべきかどうかという質問でした。私はスケジュール通り手術をするという選択を考えましたが、効果があるならもう少しという考え方も理解できました。ただ、このようなケースで追加投与中に再増大した経験もありますので、自分ならやはり切除可能なら手術を行なって、病理学的に検索してから補助療法を検討するのではないかと思いました。

その後、G先生に私たちの病院の患者さんの相談症例を提示してもらいました。詳細は諸事情にて割愛しますが、参加した先生方から有益なご意見をいただきました。

正式な研究会ではありませんが、このような小規模の集まりは、生きた情報が得られるので講演を聴くより勉強になることもあります。また参加したいと思っています。

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