2012年9月26日水曜日

完全予約制外来と待ち時間

最近頭を悩ませているのが、関連病院の外来の待ち時間の問題です。

以前は乳腺の専門外来ではなく、一般外来で予約制ではなかったため、かなり待ち時間が長くなってしまうこともありました。そこで数年前から予約制の乳腺専門外来(乳がん検診の患者さんと、完全予約制とは知らずに受診してしまった患者さんは別です)にしたおかげで待ち時間の問題はかなり改善されました。

ところが最近ではこのシステムがうまくいかなくなっています。本来は、30分単位で3人、9時から12時までで18人が基本ですが(検診の患者さんは別です)、この枠では最初からおさまらず、だいたい1日25人から30人程度の予約患者さんを診ていました。ただ、ほとんどの患者さんは、超音波検査やマンモグラフィを行なってから診察に入りますので9時に検査開始だと診察に戻って来られるのはどうしても遅くなってしまいます。結果的に診療時間の前半の診察予約は少なくて後半に集中してしまうことになっているのです。

現行の予約システムはトータルでの人数制限はありますが、時間単位(30分)あたりの人数制限はありません。ですから、最後の11時半から12時の時間枠に7人とか8人とかの予約が入ってしまうことになっています。30分でこれだけの人数はかなり厳しいですし、その前も遅れ遅れになっていますので、結局最後の予約患者さんを診察できるのは13時半とかになってしまっています。この予約患者さん以外に、あらかじめ時間がかかりそうな細胞診や病理結果をお話しする患者さんは別枠で12時からの予約枠を作っているのですが、これらの患者さんたちは1時間半以上、お待たせすることになってしまいます。これでは完全予約制の意味がありません。

原因は、
①電子カルテを7月から導入したばかりで、データの書き写しなどに時間を要しているために、以前より1人当たりに時間がかかっている。
②超音波検査の検査開始時間を早めることを以前から非公式に何度か打診しているが実現には至っていない。
③マンモグラフィの撮影機が1台しかないために検診の増加によって戻りが遅くなっている?
③H先生が診療所の助勤に行かされてしまったために、今までお願いしていた2診体制での検診の援助が得られなくなっている、H先生が検査オーダーした検査結果を聞きに来る(時間を要する)患者さんたちが私の外来に流れてきている。
などが考えられます。

最近あまりにも状況がひどいために私の機嫌は日に日に悪化しています(もちろん患者さんには遅くなったことをお詫びして、機嫌の悪さを見せないようにしていますが…)。私に予約の組み方の文句を言われる外来看護師には悪いと思っていますが、完全予約制だから待ち時間が少ないと思って来て下さっている患者さんたちを長時間お待たせしてしまうのは非常に申し訳ないと思いますし、自分自身もそれが大きなストレスなのです。

国内の有名病院ではもっと待ち時間の長いところもあると思います。大病院ほど患者さんが集中しますので、そういう病院のDrはもっと大変だと思います。中には、患者数が多いのだから待ち時間が長くなるのは当然だ、と思うDrもいるかもしれません。そういうDrはあまりストレスを感じないのかもしれませんが、私はどうしてもそういう心境にはなれません。なんとか良い解決方法を見つけ出さなければならないと感じています。


4 件のコメント:

マリクロ さんのコメント...

はじめまして。今年の4月に全摘手術を受けた者です。節目節目でいろいろと意思決定を求められた時に、先生のブログを参考にしていました。ありがとうございました。
さて、待ち時間は悩ましい問題ですね。私も予約制の乳腺外科にかかっていますが、時に1時間近く待つことも。前の患者さんへの説明が延びてるのかな、と思うとイライラもしませんが、私自身はエコーと簡単な診察なので15分くらいで終わります。
この程度の内容なら、あえて中央病院にかかる必要はないのでは、と思うようになりました。開業医からの紹介だったので、逆紹介?で元のクリニックに戻ることを提案しようかと考えています。今の先生に不満があるわけでなく、中央病院でなくてはできない治療に私の分の時間を使ってもらいたい、という気持ちですが、わかっていただけるかな?

hidechin さんのコメント...

>マリクロさん
はじめまして。
主治医の考え方にもよるとは思いますが、開業医の先生との連携が取れているなら逆紹介は受け入れてもらえると思いますよ。今はそのような地域連携の重要性が学会などでも討議されるようになってきていますし。病状と治療が落ち着いているのでしたら一度ご相談なさってみてはいかがですか?

マリクロ さんのコメント...

こんばんは、マリクロです。お忙しい中、早速お返事ありがとうございました。次の診察は12月なのでもう少し考えてみますね。
こういった話を気軽に(余計な気を廻さずに)できるかどうか、その日の診察室の雰囲気や先生のムードにかなり左右されるように思います。となると、先生方がよいコンデションでお仕事ができるように、患者側でもできることはないか? 「~してもらう」だけでいいのか? 何だか堂々巡りになりますがこれからも考えたいと思っています。

hidechin さんのコメント...

>マリクロさん
そのように考えて下さっていることはきっと主治医の先生もわかって下さいますよ。
それではお大事に!