2013年9月25日水曜日

乳腺術後症例検討会 27 ”祝 ご出産&還暦第2弾&症例集!”

今日は定例の乳腺症例検討会がありました。

症例はいつもの4例。症例的にはものすごく珍しい症例はありませんでしたが、当院初のステレオガイド下バコラ生検で非浸潤がんの診断がついて手術をした症例は、何年間も不変だった淡い石灰化に多形性の微細石灰化が加わって診断されたというなかなか興味深い症例でした。結果的には壊死型の非浸潤がんの周囲に乳腺症に伴う石灰化があり、おそらくこれが長い間不変だった石灰化だと推測されました。
もう1例、一見硬がんのように見えた浸潤性小葉がんの症例でPaget様進展(乳管内の乳管上皮細胞と筋上皮細胞の間をがん細胞が広がっていく、浸潤性小葉がんでみられる進展形式)で断端陽性になったケースは広がり診断という意味で難しい症例でした。

今回は、製薬会社のC社の担当の方が、個人的な乳腺疾患の勉強のためということで初めてこの症例検討会に参加されました。抗がん剤と乳腺疾患の診断は直接は関係ないはずですが、彼はいくつもの乳がん検診の啓発イベントにもプライベートの時間を使って参加していますし、とても勉強熱心なMRさんです。少しでもお役に立てたならうれしいです。

そして今回の症例検討会では、現在産休中のM技師さんの初出産とN技師さんの還暦といううれしい?報告がありました。M技師さんには育児はしっかりやりつつもできるだけ早く戻ってきてこれからの乳腺超音波の中堅として頑張って欲しいと思っていますし、N技師さんにはまだまだ体力の続く限り超音波技師として頑張って欲しいと願っています(彼女はマンモグラフィの読影にも鋭い意見を発してくれます 笑)。

今回の症例検討会ではついに70回という節目を迎えました(初回から約7年)。今日は、以前から中心メンバーとして頑張ってくれている超音波技師のTさんとEさんが、今までの症例検討の中から厳選して組織型別の症例集を作ってお披露目してくれました。長い月日をかけて時間外に作業をしてくれた2人には感謝しています。これからは100回記念に向けてこれをもっと充実させて対外的にも役立てるものに発展できればと思っています。

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