2014年11月25日火曜日

ついにジーラスタ®発売!

既報(http://hidechin-breastlifecare.blogspot.jp/2014/11/blog-post_7.html)の通り、本日付けで持続型G-CSF製剤のジーラスタ®が薬価収載されました。11/28発売とのことです。

気になる薬価は、1筒(3.6mg)で106,660円!非常に高額です(汗)前回懸念していたDPC病院における持ち出しの問題に関しては、当面DPC包括外(出来高算定)ということになりましたので入院で行なっても病院の持ち出しにはならないようです(その分当然患者さんの負担にはなってしまいますが高額医療費でカットされる場合もあります)。

いま進行乳がんでFEC100投与中の患者さんも初回の投与で発熱性好中球減少症を発症してしまい、扁桃炎も併発したためけっこう通院を要してしまいました。2回目は2次予防として通常のG-CSFを外来で連日のように投与してなんとか乗り切っているところです。ジーラスタが使用できるようになれば1回外来で投与すればこんなに通院しなくてすむようになります。発熱した患者さんにとっては恩恵が大きいと思います。問題は全例に一次予防としてジーラスタを投与するかどうかですが、費用のこともありますので患者さんとの相談も必要かもしれません(個人的には全例使用してあげたいのですが…)。

副作用がないわけではありませんが、欧米ではいままでかなり実績のある薬剤ですので有用性は確立しています。今まで一次予防が保険適用外だったためになかなか使えなかったレジメン(TACやDose dense ACなど)が使えることにもつながるかもしれません。

まずは副作用に注意しながら来月から使用してみたいと思います。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ドセタキセル投与のため、好中球現象でFN寸前いなりました。
このまま、ドセを続けるのはどうなのでしょうか?
ジーラスタを打つことで継続した場合、骨髄がダメージを受けて回復しないのでしょうか?
それとも、回復不能なダメージはないのでしょうか?
主治医は、骨髄がダメージを受けて回復しないというふうに思っていて、
ジーラスタ+ドセには慎重な立場です。
weeklyパクリに薬剤変更してやろうとしています。
こちらにしても、骨髄抑制は起こると思うのですが、その時はジーラスタの投与になるのでしょうか?

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
はじめまして。
ジーラスタ未使用で好中球減少をきたした場合、次のクールで二次予防的にジーラスタを使用することは術後補助療法としては許容されています。ただどの程度の好中球減少だったのか、回復具合はどうだったのかにもよりますので最終的には主治医の判断になるかと思います。
ちなみに私たちの施設では、例えばドセタキセルの1回目でFNを発症した場合は、次のクールはジーラスタを併用して行なっていますが、特にそれで問題はありません。ただ予定の投与日まで骨髄機能が回復しないようなFNの場合は注意が必要です。問題は好中球減少やFNではなく、3週間で骨髄機能が回復するかどうかかなと思っています。
ちなみにWeekly PTXの場合にはジーラスタは投与できません。現時点で保険適用となるのは3週間隔のレジメンのみです。