2012年1月6日金曜日

乳房再建術の効果

今日の外来に乳房再建術を受けた患者さんが2人受診されました。

一人は30歳代の女性で近々乳頭・乳輪の再建を受けて終了予定です。この際に乳房の形の微調整も行なうそうです。自家組織を用いた再建で触感は柔らかく、完成が楽しみです。リュープリンも今回で終了し、とてもうれしそうにしていらっしゃいました。

もう一人は60歳代の方ですが、最後の乳頭・乳輪の再建も終了して受診されました。この方も自家組織を用いた再建でしたが形も非常にきれいで触感も良好でした。ご本人も大変満足されているようで表情もとても明るくなっていました。この患者さんは、一時期精神的に不安定になって体重も落ちていましたが、今日受診されたときにはふっくらとされていてびっくりしました。

乳房再建は見かけ上、乳房を取り戻すということだけではなく、精神的にも大きなプラス効果を与えるのだとあらためて実感させられました。お二人ともD病院のE先生に手術していただいた患者さんですが、他にお願いした患者さんたちも皆さん経過は良好のようです。近くに安心して乳房再建をお願いできる先生がいるということは本当に心強いです。また患者さんの心の負担を少しでも軽くしてあげる治療をお願いしたいと思っています。

4 件のコメント:

ホワイト さんのコメント...

先生!今年も、よろしくお願いします。

私もE先生に出会えて再建して、色々な心の呪縛から離れる事が、できました~
同じく、再建されてる方の、良き事を聞き嬉しい~^^です。

私は、インプラントなので、感触っといった点では、自家組織の柔らかさには、なりませんが・・インプラントでしか、再建できない人も、大勢いるのです・・
だけど、インプラントは、高額ですし・・
保険適応外なので・・これからの人には、保険適応になって、欲しいです。

インプラントは、異物なので・不安はありましたが・・
なんとか、ここまできました^^
すべてに、感謝!です^^
インプラントの、入った胸の感触が、わからない・・と・・私も、不安だったので・・
現在・・悩んでいる人が、いるようでしたら
見せに行きますので・・連絡下さい。
私も、少しでも、お役にたてれば・・と、願っています^^

hidechin さんのコメント...

>ホワイトさん
あけましておめでとうございます。こちらこそよろしくお願いいたします。
自家組織、インプラント、それぞれに特長がありますので、その患者さんにもっとも適した方法を選択できる状況というのが理想的ですよね!
インプラントの保険適応はまだもう少し時間がかかりそうですよね。乳がん患者さんに対しては是非ともできるだけ早くに認可してもらいたいものです。
乳房再建経験者のお話はとても貴重です。傷が落ち着きましたら是非ご協力をお願いいたします!

匿名 さんのコメント...

超音波検査を担当している技師ですが、教えていただきたいことがありコメントさせていただきます。

乳癌術後の方に、経過観察の目的で超音波検査をさせていただくのですが、乳房再建術後の乳房に対してはどのように対応させていただいたらよいのでしょうか?

患側は腋下、胸骨傍のリンパ節についての検索のみで問題ないですか?

また再建術後の患者さんに、技師はどのように対応すべきですか?
豊胸術後の方だと、知られたくないという方やそのことについて、尋ねられたくない方などもいらっしゃって、検査の際に、困った状況になることも経験はするのですが。

これから、再建術を選択される方が増えていくのかもしれません。
検査を担当する技術者、医療者としておさえておくべきことはないのでしょうか?

何かアドバイスがあればぜひ教えてください。
よろしくお願いします。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
私の施設では一応再建乳房に対しても念のために超音波を当てています。主に局所再発のチェック目的ですが、再建するような患者さんは局所再発はまれだと思いますので本来は必要ないのかもしれません(通常の全摘後の皮下を観察はしませんよね?)。Rotterや鎖骨下などの郭清していない領域の観察は必要だと思います。郭清した腋窩にはほとんど再発しないはずではありますが(特にn0の場合)、ここも念のために観察してくれています。再建術を受けた患者さんはカルテを見ればわかるはずですのであえて確認する必要はないかと思いますが、他院で手術を受けて初診の場合にはわからないこともあるかと思います。手術痕から再建術を受けた可能性があると思った場合にはご本人に確認しても問題はないと思います(豊胸術ではありませんので医療者に隠したがる方はいらっしゃらないと思います)。
豊胸術後の乳房に関しては普通に観察しています。特に何も言わなくても患者さんとしては見ればわかると思っているはずですし、検査技師としては明らかにシリコンや生食bagが入っていればわかるはずですのでそういう場合はあえて確認しなくても良いのではないかと思います(たいていはカルテに記載があるはずです)。
ただ、たまに何も言わずに検査を受ける方がいらっしゃいます。特に脂肪注入をした患者さんは言われなければ最初は気づかない場合があります。肉芽組織になっていると腫瘤として取ってしまうこともあります。そのようなことが疑われた場合にはプライバシーに十分配慮した上で患者さんに確認してみる方が良いと思います。