最近、新しい超音波検査技師さんが乳腺エコーの担当の仲間になりました。いま乳腺疾患のエコー診断の猛特訓?中です。
慣れてきたら、優しい症例から細胞診に入ってもらう予定です。
うちの病院の細胞診は、超音波ガイド下で穿刺するのを基本としています。超音波技師さんにエコーを当ててもらって、穿刺予定線を画面に出して目標に合わせてもらい、医師が針を刺して細胞を採取するんですが、簡単そうでこれがなかなか難しいのです。特にしこりが小さい場合は、ちょっとした装置の当て方で腫瘍から針がずれてしまいます。検査技師さんの当て方にコツがあるので、検査技師さんも穿刺する医師も十分な経験が必要なんです。
そこで、人体に初めて穿刺する前に練習できる模型があれば、技師さんも慣れない医師にとっても良いのではないかと考えて、練習用キットを作成してみることにしました!
でもいいモデルがないので、素材に悩みました…。超音波を通すこと、一定の柔かさがあり、かといってあまりふにゃふにゃじゃないもの…。100円ショップに行って1時間見てまわりました。
とりあえず第1作は、以下のように作ってみました。
①素材のメインは、家庭用のスポンジ。木目が細かく均一な柔らかい部分と硬めの薄い粗な繊維の2層からなるどこにでもあるスポンジです。これを2枚、柔らかい部分は1cm幅くらいに薄くします。
②腫瘤は、柔らかめの消しゴムを削って3種類の形を作りました。
③この腫瘤を2枚のスポンジの粗な面の間に置いて(少し削りました)、はさみます。
④粉の寒天を通常の2倍の濃度になるように熱湯で溶かします。
⑤合わせたスポンジをプラスチック容器の中に置いて、上から溶かした寒天を注ぎます。固まる前にスポンジを何度も押して空気を抜きます。
⑥冷蔵庫に入れて冷やして固まったらラップで包んで終了。
試作品は現在冷蔵庫の中。土曜日にエコーでどんな感じに写るか見てみます。問題は空気が完全に抜けているか(空気があると見えなくなります)、消しゴムがきちんとエコーで見えるかでしょうか?
まあたぶん失敗だと思いますが、何度でもチャレンジしてみたいと思います。
(ちなみに初めて寒天を溶かしてゼリーにしてみましたがなかなか面白かった!はまりそうです。)
4 件のコメント:
うわ~すごい!発明家ですね。実験が楽しみですね。特許ものですよ。細胞診は手技に熟練が要りますよね。結果を楽しみにしております。kimikomew
kimikomew3824さんへ
特許は無理っぽいですね。寒天はすぐに腐っちゃいますから(笑)。
結果はまた後ほどご報告しますね。
わーーすばらしい~!
すごく楽しく勉強できそうですよね!
ナイス アイデア( ̄一* ̄)b
エコー診断や細胞診など技術的に人を育成するのは、難しいことだと思います。
やはり、経験がものをいうと思いますが、こういった練習を通して、楽しい環境で技術修得に励んでいただきたいですね^^
現場では、こういった人知れずの努力をされているんですねぇー
頑張ってくださいね~!!
kimity0115さんへ
はい!けっこう楽しんで作ってみました。さっき冷蔵庫から出したらいい感じで固まってました。明日が楽しみです!
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