2012年6月13日水曜日

アロマターゼ阻害剤による関節痛に対するストレッチ動画

以前もここでアロマターゼ阻害剤(AI)の代表的かつもっとも多く見られる副作用である関節痛予防のストレッチについて書いたことがありますが(http://hidechin-breastlifecare.blogspot.jp/2011/01/blog-post_27.html)、アリミデックスを販売しているアストラゼネカ社のHPでこのストレッチ法(関節痛体操)についての動画を見ることができるようになりました。

URL:http://med.astrazeneca.co.jp/arimidex/ari_stretch/index.asp?mlst=zpmlREAISIwP

ちょっと見てみましたがなかなかわかりやすいと思います。動画はストレッチの概要の解説、痛みがない方向けの予防的ストレッチ、痛みがある方向けの治療的ストレッチに分かれています。ご自身の状態に合わせて見てみると良いと思います。

AIによる関節痛は、結構よく見られます。朝のこわばりだけの初期症状から、徐々に痛みが加わり、ひどくなると一日中症状が継続するようになる場合もあります。ただ、多くの方はきちんと原因をご説明し、ストレッチを指導すれば内服の継続が可能です。副作用をいたずらに恐れずに、主治医に症状の経過を報告しながら服薬の可否についてご相談して下さい。

6 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

先日小葉ガンであることが分かりました。小葉ガンについて詳しい資料がなく困っています。
なんでも結構ですので教えて下さい。どうぞ宜しくお願いいたします。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
はじめまして。
はじめに、漠然と”小葉がんについて教えて欲しい”とおっしゃられても簡単にお答えすることは難しいです…。
私がお答えできることは、小葉がんはもともと欧米人に多いタイプの特殊型でしたが最近日本でも増加傾向にあること、ホルモンレセプターが陽性である場合が多いこと、しこりがわかりにくく、比較的大きくなってから診断される場合が多いこと、マンモグラフィでは構築の乱れで見つかる代表的な組織型の一つであること、多発傾向が強いため、乳房温存術を行なう場合は注意が必要なこと、など一般的なお話くらいです。
具体的に疑問に思われることは、実際に状態を把握している主治医の先生にお聞きになって下さい。
それではお大事に!

匿名 さんのコメント...

はじめまして。
私も小葉癌と診断され、今年(2017年)5月に左乳房温存手術を受け、以下の通りに組織診断の結果が出ました。
浸潤径10×9mm,センチネルリンパ節転移なし, Stage1A, HER2:1+, ER99.4%, PgR:3.77%, Ki-67:9.19%.
治療に関してですが、放射線治療を20回と平行してアロマターゼ阻害劑を内服しています。
これらの治療に加え、主治医がPgRが低い事を懸念し、UFTを2年間内服するよう勧められております。
果たしてUFTが必要かどうかhidechin先生のご意見をお聞きしたく投稿させて頂きました。
ちなみに私の年齢は57歳です。お忙しいと存じますがお返事お待ちしております。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
はじめまして。
このようなケースに対してアロマターゼ阻害剤にUFTを併用することが有用であるという十分なデータはありません(乳癌診療ガイドラインでは、推奨グレードC1です http://jbcs.gr.jp/guidline/guideline/g1/g10130/)。主治医のDrは、標準的な化学療法(FECまたはEC+タキサン、またはTC)を勧めるほどリスクは高くなく、かつPgRが低いということで若干懸念もあるので副作用の少ないUFTを勧めたのだと思われます。
私であればUFTを選択肢に勧めることはほとんどなく、TC療法をするか、アロマターゼ阻害剤のみにするかの提示をすると思います。ただアロマターゼ阻害剤のみで万が一再発した時に後悔するくらいであればUFT内服は考慮しても良いとは思います。
結局、例えばアロマターゼ阻害剤のみでも90%再発しない状態だったとして、残りの10%に入った場合、UFTを飲めば92%再発しなかったとしても残りの8%は飲んでも再発するわけです。でも飲まなかった時に、”あの時飲んでいれば再発しなかったのではないか?”と後悔するくらいなら飲んでも良いのではないかということです。それ以上のことは、神様にしかわからないのです。
あまりきちんとしたお答えになっていませんが、ご自身の決断として後悔しないようなご判断ができることを願っています。
以上です。

匿名 さんのコメント...

hidechin先生、早速のご回答有難うございました。
低いPgRがアロマターゼ阻害剤の効果にどれだけ影響するのかに関して世界的に論文及びデータが少ないと理解しています。
とても悩ましい状況ですが、もう一度主治医と話し合った上で決めたいと思います。私の主治医は素人の私が探した海外の論文にも目を通して下さり、一生懸命考えて下さっておりますので感謝しております。
hidechin先生もお休みにも関わらずお答えして下さり有難うございました。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
匿名さんの主治医は匿名さんのことをしっかり考えた上で方針を提示してくださっているようですね。信頼できる主治医に巡り会えて良かったですね。
それではお大事に!