2009年2月6日金曜日

乳房検査の誤解

今日も1年前にマンモグラフィ検査を受けていた、比較的若い乳腺症の患者さんに聞かれました。

”えっ?今回はエコー検査ですか?”
”マンモグラフィが一番良い検査ではないのですか?”

このような方には、マンモグラフィ検査とエコー検査、それぞれの利点・欠点(後述)と、40歳代のマンモグラフィ検査では、乳癌の約7割しか描出できないという事実をお話ししています。エコー検査とマンモグラフィ検査はお互いの欠点を補い合う検査なので、特に若い方や乳腺症のようにマンモグラフィで乳腺が濃く写る方には、これらを組み合わせる方が良いのです。

数年前、マンモグラフィ検診を広めようと医療従事者と患者団体は、マスコミを巻き込んでキャンペーン運動を展開してきました。これはとても大切な運動だったのですが、一部の医師の偏った説明とマスコミの不適切な報道もあって、一般の方々に誤解を生じてしまったようです。情報を過不足なく、正確に伝えるのはなかなか難しいことです。

*マンモグラフィ検査の利点・欠点
利点:フィルムが残るので、前回と比較したり、複数の医師で診断することができる、微細な石灰化で発見されるタイプのごく早期の乳癌の描出能に優れるなど。
欠点:若年者や乳腺の厚い(濃い)人では、腫瘤が隠れて指摘できないことがある、撮影時に痛みを生じることがある、被爆の問題など。

*超音波(エコー)検査の利点・欠点
利点:若年者や乳腺の厚い(濃い)人でも小さな腫瘤を発見しやすい、痛みがない、被爆しないため繰り返し手軽に検査できるなど。
欠点:その場での診断なので診断精度は検査者の技量に左右される、前回との比較が難しい、微細石灰化の描出能はマンモグラフィよりは落ちるなど。

4 件のコメント:

kk さんのコメント...

近年増加の一途の乳がん、早期発見する機会が増えれば、これで亡くなる方は減りますね。特に若い働き盛りの年代での早期発見に超音波検査は有用だと感じています。先生のブログ楽しみにしています! 超音波検査士の1人より

hidechin さんのコメント...

コメントありがとうございます!
どうもまだ使い勝手がわからなくて自分でコメントできなくて困ってました…。

今のところ乳癌の発生自体はなかなか減らすのは難しいですが、早期発見による生存率の改善は欧米でも証明されています。
有効で経済的な検診システムの確率が望まれますね。

これからもコメントお待ちしています。

MM さんのコメント...

検診、精査で乳腺超音波検査に関わっていますが、他のモダリタィーの特性を理解したうえで、超音波検査の有用性をさらにアピールしていきたいと思っています。
乳癌の周辺事情も、もっと勉強したいと思いますので、先生のブログを楽しみにしたいです。

hidechin さんのコメント...

MMさん、コメントありがとうございます。
私は、診断精度を高めるには、乳腺外科医と超音波技師と放射線技師、そして病理医が良いチームワークを築くことが大切だと思っています。
これからもコメントよろしくお願いします。