2009年2月12日木曜日

病院の選び方1 乳がん検診

外来でいつも思うことは、乳がん検診の趣旨を理解されていない方が多いということです。

乳がん検診は基本的に、乳房に関する症状がない方、乳腺症などで定期的に乳房検査を受けていない方が受けるための制度です。しかし、時々、”しこりを自覚したので検診を受けに来ました”と言って来院される方がいます。もっと極端なケースでは、他院で乳癌と診断されているのに、信じられなくて、何も言わずに検診を受けに来る人もいます。私も2人ほど経験していますが、万が一、見逃していたら…と思うと冷や汗ものでした。
お願いですから、症状がある場合には、検診ではなく、外科外来に”受診”して下さい!

さて、乳がん検診を受ける施設を選ぶ基準ですが、いくつか挙げてみますので参考にしてみて下さい。

①マンモグラフィ検診精度管理中央委員会(精中委)の認定施設であること
②精中委の認定診療放射線技師がいること
③精中委の認定読影医がいること(2名以上いて、マンモグラフィをダブルチェックしているのが、より望ましい)

*マンモグラフィを撮影する技師が女性かどうかも選択する基準の一つになります。最近は、女性の技師を希望される方が多いです。

*30才台の方は検診対象外です。乳房痛や張りがある場合、硬さが気になる場合は外科に(検診センターではなく)受診して相談してみて下さい。たいていは保険診療で検査(一つだけ受けるならエコー検査をお勧めします。3割負担で検査料は1050円です。)をしてくれるはずです。全く無症状の場合は、全額自己負担になる場合があります。

*40才以上でも、乳房痛がある方や硬さが気になる方、出産経験がない方、以前、乳腺症と言われたことがある方は、マンモグラフィで乳腺が濃く写り、しこりがわかりにくいことがありますので、エコー検査を勧められるがあります。そのような方は、集団マンモグラフィ検診などではなく、すぐにエコー検査ができる施設(一般病院の乳腺外来や開業の乳腺クリニックなど)で乳がん検診を受けた方が良いと思います。

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