”しこりを作らない新しいタイプの乳癌が急増!””この乳癌を早期発見するには?”
なんてことを今テレビで放送しています。
TV番組表を見た時から予想してましたがやっぱり…。なんていうことはない、”非浸潤性乳管癌”の比率が増加しているっていう話です。これがまるですごく怖いことのように報道しています。
”非浸潤性乳管癌”がしこりを作りにくいのは事実です。微細石灰化で見つかることが多く、マンモグラフィが有効です。自覚症状として乳頭分泌で見つかることもあります。最近、私の病院では、マンモグラフィにも写らないタイプの非浸潤性乳管癌がエコーで診断されることもしばしばあります。
つまり、非浸潤性乳管癌は、”まだしこりを作る前のごくごく早期の乳癌”なんです。非浸潤性乳管癌が増加しているのは、マンモグラフィの普及などで、浸潤癌(しこりを作った癌)になる前に早期発見しているから増加しているというだけなんです。
乳がん検診の啓蒙活動はとても重要なことですが、このようは番組の進め方は、一般の人たちに誤解を生じる内容だと思います。おそらく監修しているDrは正しい説明をしているはずですが、TV側が興味を引こうとするあまり、誇大表現の形で放送したものと思います。
医療番組は、不安をあおるだけではなく、正確に伝えてほしいものです。
*3/25 内容を修正しました。
2 件のコメント:
本当に怖いのは、こうした番組等で半端な知識を得て解ったように思い込むことかもしれません
この番組は何度か見た事がありますが、意図的に煽り立てるような手法に嫌悪すら感じてしまいます
情報(正確かどうかはさて置いて)の垂れ流し番組に同調してしまう視聴者が多いのでしょうか
蛇足ですが、この手の番組とテレビショッピングの異様な盛り上がり方、どこかにているような気がします
コメントありがとうございます。
私はこの番組を見たのは初めてでした。個人的にはビートたけしは好きなんですが、プロデューサーの言いなりになってしまって、誤った情報の広告塔になってしまっていたのが残念です。このままじゃ、みのもんたと同じになってしまいます(ものもんたの番組はもっとひどい内容が多いです。もちろん、医学博士の肩書きでいいかげんなことを話す人たちも悪いのですが…)。
公共の電波に乗せる以上、もう少し、内容を多方面からチェックする必要がありますよね。
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