2011年9月22日木曜日

Novartis Breast Cancer Forum 2011〜乳がん個別化治療に向けて〜

明日はグランドプリンスホテル高輪でノバルティスファーマの主催の講演会があります。台風の影響で行けるかどうか心配しましたが、無事通り過ぎてくれたようです。

講演会のスケジュールは、海外からの招待講演が3題、そのあとで個別化治療についてのパネルディスカッションがあります。4時間くらいずっと座っていなければならないので持病の腰痛が悪化しないか心配です(汗)。ただ、非常に興味のあるサブタイプ分類や個別化治療、St.Gallen2011に関する内容が中心ですので、一生懸命勉強して来ようと思っています。

乳腺外科医は、臨床試験を慎重に行ないながら乳房温存手術やセンチネルリンパ節生検などを導入し、患者さんの美容や機能温存を図るとともに、後遺症を減らす努力を行なってきました。そして乳腺外科医と腫瘍内科医によって不要な化学療法を減らすべくSt.Gallenの国際会議などで個別化治療の検討を行なってきています。にもかかわらず、「外科医は必要もないのにやたらと切りたがる」「製薬会社とつるんで金儲けのために抗がん剤をやたらと使いたがる」と言う人たちが未だに多いのは残念なことです。おそらく乳腺外科医のほとんどは、「切らずに副作用のない治療で乳がんを治癒させる」ことを望んでいるはずなのです。もちろん私も常にそう思ってきました。

今回のテーマである個別化治療をもっと洗練させることができれば、患者さん個々に合った治療を選択することができるようになり、不要な治療を避けることができるようになります。まだまだ先の話ではありますが、このような努力を世界中の医師と研究者、製薬会社が目指していることだけは確かだと思います(中には利害関係しか考えていない人もいるかもしれませんが、企業である以上、一定の利益を求めるのはある意味当然だと私は思っています)。

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