現在、進行・再発大腸癌の治療に使用されている抗VEGF(血管内皮増殖因子)ヒト化モノクローナル抗体ベバシズマブ(遺伝子組換え)-販売名”アバスチン”の乳癌に対する適応申請がついに厚生労働省に提出されたそうです。
この薬剤については以前も触れましたが(乳癌の治療最新情報5)、今までの抗癌剤や分子標的薬とは作用機序が異なるため、併用投与によって無増悪生存期間の延長が期待できる薬です。欧米ではすでに臨床応用されており、その効果は確認されています。今回、国内での臨床試験でもその効果が確認されたということで追加申請に至ったようです。
いずれは申請されると思っていましたが、私の予想より早く使用できることになりそうで良かったです。また、この薬剤はトリプルネガティブ乳癌にも効果が期待できそうです。ただ、重篤な副作用(創の治癒が遅れる、腸管穿孔など)もあるので、他の抗癌剤と同様に注意が必要です。
すでに大腸癌に対して使用されている薬剤ですので、できるだけスムーズに保険適応が通ることを期待しています。
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