2010年6月28日月曜日

メンタルコミットロボット ”パロ”


先日の乳癌学会でアザラシ型のメンタルコミットロボット ”パロ”についての特別講演がありました。

一般家庭のペット代替と医療福祉施設でのアニマルセラピーという二つの目的で開発されたロボットです。日本では2005年から約1300体が利用されており、世界各地の医療施設にも導入されているとのことです。

産業技術研究所の資料によると(http://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihu24/siryo5-2.pdf)、ロボットセラピーによる3つの効果は、
①心理的利点:元気づける、動機づける
②生理的利点:ストレス低減、血圧・脈拍の安定
③社会的利点:コミュニケーションの増加など
だそうです。

ペット(動物)によるさまざまな人体への影響はアニマルセラピーとして長年研究され、その効果が報告されていますが、アレルギーの問題や特に病院などの施設においては感染の問題があります。ロボットであればこの問題を解決できるため注目が集まっているようです。

”パロ”には聴覚、視覚、触覚が備わっており、学習能力があるため、育て方によって性格も変わるようです(たまごっちみたい?)。国内では小児病棟や介護老人福祉施設やデイサービスなどでも使用されています。

乳がん領域においても、手術前後の不安解消や化学療法中の副作用軽減、緩和ケア病棟での癒し効果など、おおいに役立ちそうです。値段は1体350.000円で個人向けにはまだ販売していないようです。

新病院建設時には、がんサロンにでも是非とも導入したいと考えています。

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