2012年2月22日水曜日

乳腺センターの総括と今後

来月、新病院建設に向けてのセンター化1年の総括会議があるので、乳腺センターの活動内容のまとめをしていました。ようやくスライド24枚にまとめ終わったところです。

この1年間、医師数では少数派の乳腺センターを認知してもらうために様々な取り組みをしてきました。その内容はこのブログでも紹介してきましたが、主なものは以下の通りです。

1.ピンクリボン運動への取り組み…「J.M.S」の日曜検診参加、地域の健康相談会での「乳癌早期発見の啓蒙学習会」、「健康まつり」での外来看護師のポスターと触診モデルを用いた啓蒙活動、「ピンクリボン in SAPPORO」のイベントへの参加
2.学術活動…「乳癌学会」に初めて看護師が参加、乳腺外科医3人が学会発表、「乳癌検診学会」に技師が3人参加・発表、様々な講演会や研究会への参加、発表
3.乳がん患者さんとの交流と学習…「With you HOKKAIDO」への参加、患者会旅行と新年会

乳腺外科医も3人体制となり、昨年の手術件数、入院患者数ともに飛躍的に増加しました。しかしそのことが一つの大きな問題を引き起こしています。新病院では乳腺センターは呼吸器センターと同じフロアで展開する予定でした。しかし、乳腺の患者数が増加したことで病棟のベッド数が足りない状況になりそうなのです。現在は足りない分は隣の消化器外科のベッドを借りていますが、新病院では病棟の構成が変わるために簡単にベッドを借りるということにはならなくなります。それでいま 病棟の再編成を協議しているところです。

乳腺外科はずっと長く呼吸器外科と同じフロアで診療をしてきましたし、呼吸器外科のDrが昔手術した乳がん患者さんもけっこういますので患者会とのつながりもあります。乳腺外科医が 足りない時には呼吸器外科医に手伝ってもらったり、胸水のドレナージをお願いすることもありました。それを他の領域のグループとペアを組むことにするというのは個人的には非常に大きな抵抗を感じます。

しかし、将来的にはさらに乳がん患者さんは増加する可能性がありますので、10年後を見通した判断をするのであればペアの解消もやむを得ないのかもしれません…。悩ましいです。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

私は昨年10月に、
日帰りでセンチネルリンパ節生検と温存手術を受けました。
翌日の朝からお弁当や、朝ごはん作りもできて、
休み休み家事もできました。
痛みもほとんどなかったし、院内感染の心配もないですし、家族と共に過ごせて、よかったです。
親や回りからは「入院しなくてそんな小さい病院で
大丈夫?」と相当言われましたが…
費用も8万円ほどで済みました。
先生のところは日帰りの手術はお考えではないのですか?

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
はじめまして。日帰り手術で順調な経過だったようで良かったですね!
匿名さんは局所麻酔で手術を行なったのですか?それとも全身麻酔ですか?
私の病院では今のところ日帰り手術は局所麻酔の場合だけです。全身麻酔の場合でも全身状態が良くて、比較的若い患者さんであれば日帰りも可能だと思いますが、そもそもほとんど日帰り手術の希望者はいらっしゃいませんので検討はしていません。
今の麻酔は覚醒が早いですので日帰りの全身麻酔手術も十分に可能だとは思います。しかし米国などとは異なり、保険制度のしっかりしている日本では今のところあまり需要はないように思います。またドレーンが入る場合は入院の方が管理は安心です。
いずれにしてもそのうち社会情勢の変化に伴って日帰り手術の希望者が増えて来るかもしれませんね。

匿名 さんのコメント...

局所麻酔でした。
ドレーンは入っていませんし、
尿道カテーテルも使われませんでした。
術後は一週間後の通院でした。
気になることは時間外でも先生が電話で答えてくださいますので、不安はなかったです。
近くの市民病院でも日帰り手術をやっていると聞きました(でもそこもやはり患者さんが多く、現在は紹介状がないとみてもらえないと聞きました)
私は50代ですが、60代の方も手術されています。
今私はそちらでFEC75の治療を受けています。
放射線は別の大きな所を紹介してもらって受ける予定です。
こんな小規模の病院がたくさんできて、
先生のいらっしゃる大病院とが連携して、
日帰りできない患者さんは大病院、
日帰りできる人は小規模でみたいになるといいですよね。
通院は予約制で待ち時間も少ないですし、
点滴室も4人までなので、患者同士がコミュニケーションとることができ、不安の解消にもなっています。

hidechin さんのコメント...

>匿名さん
やはり局者麻酔の手術だったんですね。小さな切除ですんで良かったですね!
小さなクリニックと大きな病院の関係についてはおっしゃる通りだと思います。地域の中でうまく連携をとってやっていくことがこれからは必要になってくると思います。
化学療法は大変だと思いますが頑張って下さいね。それではお大事に!