やはり科学者はこの事態を無視はできませんよね…。
日本学術会議は代替療法「ホメオパシー」の効果について、「科学的な根拠がなく、荒唐無稽」とし、医療従事者が治療法に用いないよう求める会長談話を24日、発表しました(http://www.asahi.com/national/update/0824/TKY201008240373.html)。
まあ、そもそもこの治療を信じている人たちは現代医療を否定しないと言いつつ、非科学的な論理で効果を主張していますので、科学者が何を言おうと彼らの論理で否定するのでしょう。明日の日本ホメオパシー協会の反論に注目しています(http://www.jphma.org/)。
患者さんが個人的にこの治療を希望して服用する分には否定はしませんが、「効果がある」と他人に勧めるだけの根拠はないことを利用者も理解しなければなりません。また医薬品ではないのに、「癌に効果がある」などと効能を表示して販売を行なえば薬事法違反になります。
ただ、このへんは微妙ですね。おそらく公式見解では体質改善や健康増進目的、免疫力向上目的だと主張するのでしょうが、利用者の中には病気の治療目的でホメオパシーに頼っている場合も多いはずです。また、組織の末端の人たちは病気に対する効能を主張してレメディを勧めている可能性もあります。しかし仮にそれが発覚しても一部の誤った考えを持つ人間がやったことだと言えば組織的な責任は問われないのです。
この問題は歴史が長い分、一筋縄ではいかないような気がします。
もしホメオパシーを信じる方がこのブログの読者にいらっしゃるのでしたら、治療目的でホメオパシーを信じるのは個人の範囲内にとどめておくようにお願いいたします。
2 件のコメント:
あるブログコメント欄でこんな書き込みを読み、ショックを受けました。
(友人が)妊娠→胸のしこりに気がつく→助産師に「問題ない」といわれたまま放置→難産のため総合病院に入院→乳がん初期と診断され温存療法→術後化学療法を拒否し(黙って通院しなくなり)助産師の指導のもとホメオパシー治療→再発、死亡
「しこりに気づいた時にすぐに乳腺外科に行っていれば、あるいは..」と残念に思えてなりません。
>ふじくろさん
そうですか…。全国的(世界的)にみるとこのようなケースは表面化していないものを含めるとかなり多いのでしょうね。医療従事者がからんでいたことが残念でなりません。そういう意味で今回の警告はとても大きな意味があることだと思います。
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